テレビ、ラジオ、新聞はかならずしも事実を報道しているとはかぎらない。それは「嘘」を伝えているということではなく、都合の悪い情報をあえて伝えないことで世論をある特定の方向に誘導しようとしている可能性もある、ということである。そこで過去に何度もテレビ、ラジオ、新聞で「報道された側」(笑)であり、報道と事実のギャップを身を持って知っている男でもある元ヤクザ、現在作家の沖田臥龍に、「ニュースの読み方」を指南してもらう!
危険ドラッグがやめられなかった舎弟の話

「危険ドラッグ:国内最後の2店舗が閉鎖 経営者ら逮捕」毎日新聞
「危険ドラッグ:国内最後の2店舗が閉鎖 経営者ら逮捕」
毎日新聞 2015年07月10日 11時40分
全国で東京都新宿区歌舞伎町に2店舗だけ残っているとされる危険ドラッグの販売店について、警視庁組織犯罪対策5課は10日、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部(麻取)と連携し、2店舗の実質的経営者、高橋弘容疑者(42)=東京都新宿区歌舞伎町=や従業員ら3人を医薬品医療機器法(旧薬事法)違反容疑で逮捕したと発表した。逮捕は8日で、その後に2店舗とも閉鎖されているのが確認された。厚労省は10日、国内の販売店はゼロになったと発表した。(以下略)「危険ドラッグ:国内最後の2店舗が閉鎖 経営者ら逮捕」毎日新聞(リンク)
厚生労働省は、本当にそう思っているのだろうか。
日本中どこを探しても、ハーブ(危険ドラック)を販売している店舗は無くなったと本気で思っているのだろうか。
もちろん、ネットや闇での話しではない。表の話で、だ。

写真はイメージです
国内すべてのハーブ屋を一掃したというのなら、私が知っているハーブ屋は、果たして何を商売にしているのだろうか。
まさか、本気でお香を扱っていると思ってるのではあるまいな。
ハーブというものを私は一服も吸った事がないので効力はわからないが、吸っていた者は大勢見てきたし、その被害?に晒された事もなくはない。
2年ほど経つだろうか...。
「兄貴!、ワシ兄貴の悪口なんてゆうてまへんで!」
部下と夜中、酒を呑んでいると、私の携帯が鳴り、でれば強い口調でこう言い張られた。
「ロッキーが、『お前、兄貴の悪口ゆうとるやろ』ってシツコイんですわっ!」と、何故か怒り口調。
怒り上げたいのはこっちのほうなのだが、そもそも私のまわりにロッキーなどと呼ばれている者はいない。
散々、悪口を言っていないと力説され、私は一方的に電話を切られた。
一部始終、ことのてん末を聞いていた部下が一言。
「ロッキーでしゃろ」
知っているのか⁉︎
「あいつ、シャブとハーブをシャフルさせたら、ロッキーが来たっ!いいよりまんねん」
その電話から10日せぬうちに、彼は自宅の一室で、座ったままの姿勢でこの世を去った。死因は心筋梗塞。
ハーブ(危険ドラック)と聞くと、私は彼の事をいつも思い出す。
沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。なお、沖田の処女小説は本サイトで近日連載開始。乞うご期待!