>  > 元極道も同情「このお巡りさん、こっから先しんどいやろな」
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

元極道も同情「このお巡りさん、こっから先しんどいやろな」

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ、ラジオ、新聞はかならずしも事実を報道しているとはかぎらない。それは「嘘」を伝えているということではなく、都合の悪い情報をあえて伝えないことで世論をある特定の方向に誘導しようとしている可能性もある、ということである。そこで過去に何度もテレビ、ラジオ、新聞で「報道された側」(笑)であり、報道と事実のギャップを身を持って知っている男でもある元ヤクザ、現在作家の沖田臥龍に、「ニュースの読み方」を指南してもらう!


もうちっと想像力を持ちなはれ

okita_0703_01.jpg

警官同行「だまされたふり」ミス...百万振り込む YOMIURI ONLINE

警官同行「だまされたふり」ミス...百万振り込む
 大分県警は2日、特殊詐欺事件の捜査で、捜査に協力していた女性(80歳代)の横に警察官がいたにもかかわらず、現金自動預け払い機(ATM)から約100万円を犯人グループの口座に振り込むミスがあったと発表した。(中略) 男から指示を受けた女性に男性巡査(28)が同行。巡査は、口座の凍結に必要な名義人を特定するため、男と女性の携帯電話の会話に集中するあまり、ATM画面をよく見ていなかった。その間に、女性が指定された口座に99万9313円を振り込んでしまったという。(後略)
YOMIURI ONLINEより引用(リンク




「信じられないミスですっ!」  マイクを握りしめたレポーターが、テレビカメラにドヤ顔をキメていた。

(悪意あるよな......)、ニュース映像を見て、そう感じたのは私だけであろうか。

okita_0703_02.jpg

京都府警察ホームページより引用(リンク

 男性巡査が同行していたにもかかわらず、ご高齢の女性が百万円近く振り込んでしまった訳だが、男性巡査一人だけを責め立てる報道に、私はどうしても違和感を覚えてしまう。いつの間にか、見えない「振り込め犯」そっちのけで、非難の矛先がすり変わっていないか?

 犯すはずのない場面で、巡査はミスを犯してしまったかもしれない。だが、そんなコトは、第三者がわざとらしく顔をしかめて声にださなくとも、本人が一番良く分かっている。

 彼は今後、名誉挽回の機会もあたえられず警察内部で冷や飯を喰わされるだろうし、もしかしたらしか依願退職だって促されるかもしれない。ヤクザ組織よりも情がなさすぎるように思うが、それが警察のルールだと言うのなら、そこに口をはさむつもりはない。

 だから、それでもう充分ではないか。

 これでもか、これでもかと追い討ちをかける報道に、いささか辟易とさせられた。そもそも非難すべき相手は、ご高齢の女性から大金を振り込ませた「振り込ませ犯」らと、「特殊詐欺事件捜査」などど仰々しくも捜査本部を立ち上げたわりに、平気で20代のペーペー巡査一人に捜査を任せた県警本部捜査二課のお偉いさんの采配ではなかったか。


   


 それにしても、「だまされたフリ作戦」て......。
 飲み屋で働く若い娘さんが、おっさんから金を引っ張るための作戦っぽいネーミングだよな(笑)。