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ネットで見つけた発言を検証してみよう!という新企画

「半グレ」と芸能界 つないだK氏の存在

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「半グレ」と芸能界 つないだK氏の存在

  おととい昨日に引き続き、ノンフィクション作家の石井光太さんと2年前に行なった対談からの引用抜粋の3回目です。いいかげん同じ雑誌からネタを引っ張るのはこれで最後にします(笑)。

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AERA (アエラ) 2013年 8/5号

石井 1990年代後半のITバブル前夜の時代に、関東連合は六本木へ進出していきました。"特異"だと思ったのは、そこで芸能界や当時イケイケだったIT企業、ベンチャー企業の社長たちとつながりを持っていくところです。ここが、これまでの不良グループと決定的に違いますよね。こうした人脈は、誰がどうやって作っていったんですか。

工藤 関東連合OBのK君の存在が大きいですね。彼はパイオニアでした(中略)。K君が一緒に飲み歩いていたのは、芸能界の人とか、それこそIT起業家とかより上の世代の経営者たちでしたね。そうしたつながりで、自称元JリーガーのFというヤツもいた。彼も女の子を使って、人脈を広げていました。まず女の子に、Jリーガーを紹介してあげるといってコンパの席を設けるんです。そこで手なずけた子たちを社長さんらの接待に使う。

 最終的に、そうした場によく呼ばれていたのが、海老蔵事件の石元太一です。太一はFよりもだいぶ年下なので、気軽に呼べるし、「関東連合のリーダーの太一」に「先輩、先輩」と慕われているところをみせれば、社長さんらにも顔が立つ。社長さんらにとっても、ヤクザではなく、"武闘派"として街で有名な僕らを連れまわすことは、ブランドですから。


ドットアサヒ・コムより引用(リンク

 昨日の記事で僕は「関東連合も僕たちの世代くらいまでは(略)不良少年の真似事、コスプレ」と書きました。裏返せばそれは、下の世代に本物の不良が連合に入ってきた、という意味だったのです。

 その代表が太一だと僕は思っています。彼の著作『不良録』にも複雑な生い立ちが書かれていますが、そういった環境で育ったことが彼の価値観とか、判断基準とか、行動原理を決定づけてしまったのではないでしょうか。

 僕たちは連合に入るまでケンカの経験が少なかったので加減を知らず、ついついやりすぎてしまうことがありました。気に入らない先輩は、すぐにまくってしまいました。だが太一にはそういうところが一切なかった。あくまでも上には従順だった。

 反面、太一の、なんでも他人にお膳立てしてもらって当たり前と考えるごっつぁん体質や、反権力的な姿勢は、僕には理解できないものだった。はっきりいって一般市民の発想とはズレていると思った。

 もしかして企業の社長さんがこぞって太一を連れ回したのは、太一からいちばん"本物"(というか"本職")の匂いがしたからなのではないでしょうか。つまり、リアルな関東連合ではなく、世間的な関東連合のイメージにいちばん合うのが太一だった、ということです。

 太一こそが関東連合だった、と僕は思っています。


(文=工藤明男)