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工藤明男コラム

医療少年院の矯正教育についての検証をどなたもされないようですが

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元少年Aを裁いた判事が『絶歌』をいつわりの手記だと断言

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酒鬼薔薇の手記 家族に関する記述だけは敢えて嘘を書いたか NEWSポストセブン

(引用ここから)『文藝春秋』5 月号で、Aの起こした事件に対する神戸家裁の判決文の全文が公開された。そこでは、当時の彼の犯罪心理として、「母への愛憎」の可能性を指摘していた。(判決文より)

 精神医学用語でいう「愛着障害」の可能性に触れ、さらに母は排尿、排便、食事、着替え、玩具の片付けに至るまで、躾には極めて厳しく、スパルタ教育を施していたことが、後にAの心を歪ませた疑いがあるとしていた。

 実際、Aは小3の時の作文で、「お母さんはえんまの大王でも手がだせない、まかいの大ま王です」と書いており、この"母との歪な関係"がAの凶行を生んだ発端だと、逮捕直後からメディアでも盛んに叫ばれていた。

 しかし、Aは手記でこの定説を自ら否定する。

《母親を憎んだことなんて一度もなかった。母親は僕を本当に愛して、大事にしてくれた。僕の起こした事件と母親には何の因果関係もない》

《事件の最中、母親の顔がよぎったことなど一瞬たりともない》

 こう綴りながら、母との関係から事件を読み解いた報道の全てを事実誤認だと断じた。

 判決文を書いた、神戸家裁でこの事件の審判をした元判事・井垣康弘氏が語る。

「Aが長年母親に愛されていないと感じており、厳しい躾を虐待と捉え、それらが自己肯定感を欠落させる原因になったことは、裁判時の精神鑑定からも明らかです。鑑別所に初めて面会に行った母親に対して、"帰れ豚野郎!"と怒鳴り、心底の憎しみをもって睨み付けたこともありました。

 Aは、手記の中で家族に関する部分だけは敢えて嘘をついたのでしょう。この手記が、将来的に現れるかもしれない友人、恋人への"家族紹介"の役割を担っているからです。同時に、彼が家族に対して徐々にオープンになってきている証でもあります。母の存在が事件の伏線になっていることを隠し、良い思い出だけを選び抜いて書いたのだと思います。実際、父や弟を含め、家族のことについては一切悪いことを書いていませんからね」(引用ここまで)

(酒鬼薔薇の手記 家族に関する記述だけは敢えて嘘を書いたか NEWSポストセブンより一部引用)

 抜粋するとよくわからなくなるし、この元記事自体が裁判の記録を多く引用している記事なので記事内容ををほぼほぼ引用してしまったが、要するに、「元少年Aは『母親に虐待を受けていた』と感じていた」→「しかし『絶歌』にはそういう描写はない」→「つまり『絶歌』の家族に関する記述は、元少年Aが"あえて"嘘を書いている」ということだ。