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工藤明男コラム

工藤明男が語る「酒鬼薔薇事件を担当した元判事の意見は浮世離れしている」

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貴重な意見だが、浮世離れ感も

もちろん、いろんな意見があってもいいとは思いますが────



『酒鬼薔薇を裁き「生きろ」と伝えた元判事 手記の意図を推測(NEWSポストセブン)

元判事の意見はそれはそれで貴重なのだが、聖人君子のような職業に就いていた人らしい意見という印象。

以下記事から抜粋


当時、神戸家裁でこの事件の審判を担当した元判事・井垣康弘氏はこう語る。

「生き方を丸ごと転換するために、A(酒鬼薔薇少年のこと 筆者注)はこれを書く必要があったんだと思います。これまで、彼は自分のことを"人の皮を被ったケダモノだ"と考えてきました。世の人間とは対等につきあう資格がないんだと、口を閉じて、モグラのように土の奥底に潜って生きてきたんです。

でも、そんな生き方はもうやめたい、どんな非難を受けてでも世の中に出たい、そんなAの気持ちが伝わってくる手記でした」(同記事より一部引用)

井垣氏は家庭裁判所の審判以降も少年院に面会に行くなど、酒鬼薔薇少年の更生を見守り続けた人物のようだ。

僕も少年院に収容されている時期に、たまたま施設の視察研修に訪れた家庭裁判所で担当された裁判官と面接をしたことがある。

その時は世間話程度だったが、酒鬼薔薇少年の場合まさに国家を挙げて更生をさせるという国の威信のようなものがあったから、裁判官も積極的に面接しに行ったのだと思う。

以下記事の続き

「執筆は、これから作りたい友人、それこそ恋人に読んでもらいたくて始めたのではないでしょうか。改めて注目を集めたいとか、自分の犯罪に酔っているとか、そういう意図ではなく、自らの悪行を隠さずに告白し、"それでもこの世界はぼくを受け入れてくれるだろうか"という、祈りのような気持ちが込められている気がします。

もしこの手記を書いても世の中の全てから拒絶され、ひとりの知友もできなければ、Aは自殺するでしょう。法廷で、私は彼に"生きろ"と伝えた人間ですから、その選択だけは避けてほしいと思っていますが...」(井垣氏)(同記事より一部引用)

友人を作りたいからとか、恋人に読んでもらいたいから手記を執筆した、というのは、ちょっと俗世間は受け入れづらい解釈じゃないでしょうか?

ただ、法廷で彼に「生きろ」と伝えた裁判官の言葉は、彼が自分の生を認める上で非常に重い言葉だったと思います