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俺の、最後の獄中絵日記 第141回

ある意味、おだやかな日々だと言えないこともない

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は現在、北海道は月形刑務所で服役中。こんなことは今度で最後!と心に決めた武二郎は、今のみじめな境遇をいつまでも忘れないために、日々の暮らしを支給された唯一のペン=ボールペン1本で描くことにしたのだった。


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変わりばえない日々みたいだけど、毎日少しずつは変わってる

2013年(平成25年)5月26日

今週は木曜日に、久々に新入が来た。

これで、うちの工場は30人。

なのに俺はまだ下から4番目の新入だ。

1月に俺がこの工場に来てから4ヶ月以上が経ち、工場からいなくなった人の数は7人。

どちらかと言えば入れ替わりの少ない、落ち着いた工場だと思うよ。

そして、この休みには雑居から2人、独居への転房となった。

この時点で、次の独居行きの順番は俺となった。

これまでの懲役生活から考えても独居でのゆっくりとした生活はかなりの値打ちものだから、懲罰に行くようなヘマをしてこのチャンスを逃すことはできない。

だが、この月形刑務所の雑居房はこれまでにないくらい居心地が良く、雑居でも息が詰まるなんてことはないので、むしろ順番が回ってくるのが少々早かったかも......。

ところで、この新入、以前、刑務所で一緒だった○○さんの親しい後輩だって。

こんなところで再会するのだから、世間は狭いよネ。

ただね、この○○さん、しょっちゅうオヤジに叱られていたから、○○さんの知人とオヤジにバレたらヅケが悪いぞ※1って忠告したよ(笑)。

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※1 (顔)ヅケが悪い......評判が悪い、受けが悪い、ということ。