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FtM琥太朗のYARICHINダイアリーズ 第14回 「快楽中毒の女編⑥」

快楽中毒の女編⑥「大きな瞳から突然、涙が溢れてきて」

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琥太朗の働くニューハーフクラブに、閉店間際に訪れた2人組の女性客、みきとあおい。最初はツンツンしていたあおいだったが、少しずつ琥太朗に、ついには誰にも見せたことのないデレの姿を琥太朗にだけ見せるのだった......。

編集部から
FtMとは、Female(女性)to Male(男性)の略称で、ひらたくいうと「身体的には女性に生まれついたけれど、自分は男性である、と思っている人」のことです。水商売で働くオナベさんも広い意味ではFtMに含まれるそうですが、オナベ=FtMというわけではありません。水商売以外で働くFtMもいっぱいいるし、なかには同僚にFtMと気がつかれていない人もいます。他の社会と同様、真面目に働くFtMもいれば、そうでないFtMもいるし、モテるFtMもいれば、非モテFtMもいるのです。この連載では、現在トラック運転手として働く琥太朗が、これまでいかにして女性を食いまくってきたのか赤裸々に告白していきます!


深いところまでつながったはずなのに違和感が......

「あおいさん、可愛いね」

 オレは既にびしょびしょになっている、あおいさんのおまたの間に足を入れ、太ももであおいさんの秘所をグリグリと擦ってあげた。

「ああああああぁぁぁぁぁ!!!!!! イッちゃうぅぅ~!!!! イクっっ!!!」

 あおいさんは一瞬上半身をビクつかせ、絶叫しながら派手にイってしまった。肩で息をしている状態がしばらく続き、オレはその間あおいさんのオッパイを触りつつ、あおいさんの様子を眺めていた。

 今までもイキやすい女性を何人か相手にしてきたけど、あおいさんの場合、少し違和感があった。でも、それが一体何なのか、その時オレは分からなかった。ただ、心ここにあらずというか、目の前にいるはずのオレの事が見えていないような、そんな妙な違和感を感じたのだ。あおいさんは相変わらず荒い呼吸を繰り返している。オレはあおいさんの頭に手を置き、そっと髪を撫でた。

「あおいさん、ずいぶん派手にイッちゃったけど......大丈夫?」

 虚ろな目をしていたあおいさんがオレを見ている。

「......ん......大丈夫だよ......」

 そう言ったあおいさんの目から、突然涙が溢れ出した。

「どうしたの!? どっか痛い? それとも、どっか苦しいの?」

 オレはオロオロしながらあおいさんの身体を見回した。もちろんオレは傷つけるような行為はしていない。下腹部を見ても血が出ているわけでもないし、第一オレまだ秘所には触れていない。そんなことをあれこれと思い巡らせていると、あおいさんがオレの頬に手を添えた。

「そんなんじゃないの......本当にごめんね......全然あんたは悪くないから......」

 あおいさんはそう言いながら、無理に笑顔を作って見せた。オレにはこれ以上何を言っていいか分からず、何をすることも出来ず、取りあえずあおいさんが落ち着くまで彼女の頭を撫でていた。

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 それから10分くらい、そのままの状態が続いたが、あおいさんは少しづつ落ち着きを取り戻していった。すっかり涙も渇き、あおいさんは「ちょっとシャワーを浴びてくる」と言って立ち上がっていった。オレはその間に服を着て、タバコを吸いながら彼女を待った。しばらくしてバスタオルを巻いたあおいさんが出てきた。そして既に服を着ているオレを見て、少し申し訳なさそうな顔をしていた。

「ごめんね...こっちから誘っておいて......もう、そんな気なくなっちゃったよね? 本当にごめん......」

「別に、大丈夫ですよ。それにあおいさんこそ......今日は無理をしない方が良いですよ」

 あおいさんはオレの隣に座って、タバコに火を点けた。そしてひと息ついてから、静かに話し始めた。

「あのね......本当にあんたが悪いわけじゃないんだ。むしろ私がいけなかったの......。気持ちの整理、ついてると思っていたけど......違ったみたい......。でも、あんたのこと好きだなって思ったのも本当なんだ...。それは信じて欲しい」

 あおいさんは吸い終わったタバコを灰皿に押し付け、またすぐに次のタバコに火を点けた。オレはとりあえずあおいさんの話が終わるまで、黙って聞いていようと思った。


   

kotaro_profile01.jpg著者近影 最近ちょっと太り気味


琥太朗(こたろう) エイプリルフール生まれ。おギャーッと生れてきたは良いが、母親の腹の中にチンコを忘れてきてしまった先天性FtM(性同一性障害者。女→男)。父親の強烈な女好き遺伝子をきっちりと受け継ぎ、10代後半からその才能を開花させる。現在はホルモン注射のみの治療だが何一つ不自由なくFtMとしてエンジョイライフを送りつつ、トラック運転手として日々荷物と格闘している。