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俺の、最後の獄中絵日記 第130回

すぐそこまで来た感じがする

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は現在、北海道は月形刑務所で服役中。こんなことは今度で最後!と心に決めた武二郎は、今のみじめな境遇をいつまでも忘れないために、日々の暮らしを支給された唯一のペン=ボールペン1本で描くことにしたのだった。


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さすが北海道、雪も降るし桜も咲く


2013年(平成25年)5月14日

札幌では今日、桜が開花となった。

観測史上2番目に遅い開花日だという(もっとも遅い開花日は35年前だとか)。

先週、函館に降った雪も、この時期に降る雪としては25年ぶりとかで、例年にはない寒さとなった北海道。

とはいえ、外のグラウンドで運動するとか、風呂に入るのに外で待たされるというのならちょっとシビレるけれど、まったく外気に触れない生活なんだから、どうってことないね。

10数年前、山梨県甲府市が夏の暑さ42度を記録して日本で観測史上2位という記録を出したとき、俺は甲府刑務所のグラウンドを走ってたんだから、あっちのほうがよっぽどキツかったよ。

テレビのニュースで、遅咲きのわずかな桜の下で震えながら花見をしているヤケクソな人たちを観た。

でも春はそこまで来ている。

窓の外の雪もすっかり消えた。

月末からグラウンドの運動も始まるらしい。

そしたらまた気分も変わるかもネ。


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