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工藤明男コラム

工藤明男氏が語る、特別少年院の実態とは?!

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20150530k0000e040213000p_size8.jpg<毎日新聞より>

少年院:分類名6月から変わります 消える「特少帰り」



 拙著、『破戒の連鎖 ~いびつな絆が生まれた時代』にもあるが、僕自身も特別少年院(久里浜少年院)に収容されていたことがある。
 
正直、名称を変えたところで世間から見た少年院のイメージなど『初等』であろうが、『特別』であろうが、ほぼ一緒のように思う。

 更に上の記事にあるような娑婆に出て、それを"特少帰り"などと自慢げに吹聴する者など、マンガの世界以外に今時いるだろうか? 

 問題は名称などではなく、実際に行われている教育カリキュラムの内容にある。

 法務省のお偉いさん方がどんな幻想を抱いているのかは分からないが、僕の知る限り実際の少年院に愛と誠意に満ちた矯正教育や更正プログラムなどお目にかかったことがない。

 特小の院生の多くは、まともな家庭環境で育った者が少ないのにも関わらず、それに背を向け家族の愛は素晴らしいといった精神論を押し付けてくる。

 少年院内で教官と院生の間には天と地ほどの格差があり、奴隷のような扱いをされたり、時には理不尽な暴行を受けることも珍しくはない。

 教官の言うことは絶対であり、外ではどんな名の通った不良でも教官に対して媚を売ったり、へつらうような態度に出る者も大勢見てきた。

 会話はもちろんのこと、感情表現自体が厳しく制限されている為、院生同士の人間的な関わりもなく、無数の虫が入ったスープや調理方を疑うような酷い味付けの食事を与えられる。

 果たしてそんな環境の中、本当に矯正や更正を臨めるのだろうか?

 勿論、罪を犯した少年達の擁護をしているわけではないが、曖昧に『教育』などと謳わず、犯した罪に対しての『罰』と言った方が分かり易い。

 過去に"現場にいた人間"として矯正教育に直接関わらない人達が作る名称改変を含めた教育カリキュラムが改善になるのか、改悪になるのか見ものです。


 文=工藤明男