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FtM琥太朗のYARICHINダイアリーズ 第11回 快楽中毒の女③

快楽中毒の女編③「オレをめぐって女同士がマジギレつかみ合い」

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琥太朗の働くニューハーフクラブに、閉店間際に訪れた2人組の女性客。一人はみき、一人はあおいと名乗った彼女たちを接客する琥太朗だったが、なぜかあおいにひどく睨みつけられて......。

編集部から
FtMとは、Female(女性)to Male(男性)の略称で、ひらたくいうと「身体的には女性に生まれついたけれど、自分は男性である、と思っている人」のことです。水商売で働くオナベさんも広い意味ではFtMに含まれるそうですが、オナベ=FtMというわけではありません。水商売以外で働くFtMもいっぱいいるし、なかには同僚にFtMと気がつかれていない人もいます。他の社会と同様、真面目に働くFtMもいれば、そうでないFtMもいるし、モテるFtMもいれば、非モテFtMもいるのです。この連載では、現在トラック運転手として働く琥太朗が、これまでいかにして女性を食いまくってきたのか赤裸々に告白していきます!


雨の夜に出会った女2人組

「あんた、こっち来て座って!」

 みきさんの力は、きゃしゃなその見た目よりもずっと強くかった。勢いあまって、オレはもう少しであおいさんにぶつかりそうになってしまった。何とか壁に手をついて、ぶつかることだけはを防いだが、それはまさしく、今流行の「壁ドン」の格好になっていた。あおいさんはうつむいていたので表情は分からなかったが、オレは内心、彼女をさらに怒らせてしまったのではないかと思い、気が気じゃなかった。

「私とあおいの間に座って!」 

 そんなオレの恐怖心など気にかけることもなく、みきさんはオレを無理やり2人の間に座らせた。そしてあろうことか自分の足をオレの膝の上に乗せてきた。みきさんはタイトなミニスカートを穿いていたので、オレの膝の上に足を乗せると、オレには禁断のデルタ地帯が丸見えになっていた。

「ちょっと......みきさん、パンツ丸見えですよ」

 乗せられている足を触るわけにもいかず、何とか言葉でみきさんの行動を制しようと試みた。だが、みきさんはオレの言葉なんか聞いちゃいなかった。

「だって、見せてるんだもん♡」
「は!?」
「私の足、綺麗でしょ?触って♡」

 そう言うだけあって、確かにみきさんの足は綺麗だった。ほどよく筋肉と脂肪がついていて、うちの店に来たお客でなかったらきっと頼んででも撫でまわしたくなるようなスラッとした足だった。
 
 だけど、いくらお客さんからの要望とはいえ、自分が働いている店舗内で、お客さんのおみ足を触りまくるなど、できるはずがない。しかも、おっかな~~いニューハーフのお姉さま方の前で、そのような破廉恥な行為に及ぶ勇気はオレにはない!! そんな冷や汗ダラダラなオレの気持ちなどおかまいなしに、みきさんは自分の足をオレの太ももにグリグリ擦り付けてきた。

「は・や・くぅ♡ 触ってぇ♡♡ 撫でてぇ♡♡♡」
 


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 みきさんが猫撫で声で、ウィンクしながらそう言うのを見て、ニューハーフのお姉さま方は少し呆れた感じで笑っていた。

「ちょっとぉ~! ここはホストクラブじゃねぇ~のよぉ~! てか、私たちはお邪魔ムシなのかしらぁ~!?」
「今はこの子で遊んでるの!だからちょっと待ってて♡」

 わけのわからないやりとりを繰り広げるみきさんとお姉さま。もちろん、そこにオレの発言権なぞあるわけがない。

「あら、いやん! そんなに触って欲しけりゃぁ、ワタシが触ってあげるわよん!」

 ニューハーフのお姉さんがみきさんの足に手を伸ばす。よく見るとお姉さんの眼は笑っていない......怖ェーッ! それなのに、みきさんの暴走は止まらない。今度は、オレの身体に覆い被さるようにしてのしかかってきた。オレの目の前にはみきさんのオッパイ。しかも、彼女はそれをオレの顔に押し付けてくるではないか! みきさんのDカップ(推定)オッパイに挟まれて、オレは理性を保つのに必死だった。

「あは♡ 柔らかいでしょ?私のオッパイ」と、みきさん。
「ちょっとぉ~!なにやってるのよぉ~!ここは風俗店じゃねぇ~のよぉ~!」と、ニューハーフのお姉さん。

 スライムのようなオッパイで口をふさがれたオレは、次第に呼吸が困難になり、息が荒くなっていった。
 その声がさらにみきさんの興奮をかきたててしまったようで、みきさんまで時折小さな声で「あん......」と漏らすようになった。

バンッ!

 誰かが激しくテーブルを叩く音が聞こえ、その直後、急に視界が明るくなり、息苦しさもなくなった。何が起きたのかとあたりを見渡すと、床の上で転がるみきさんを、仁王立ちで見下ろすあおいさんの姿が見えた。

「ちょっとっ! めちゃくちゃ痛いんだけど! なんなのよ!」

 みきさんはめちゃくちゃキレていた。
 
 あおいさんはオレに背を向けて立っているから表情は分からなかったが、背中から発するオーラを信じるならば、むしろあおいさんのほうがめちゃくちゃキレているようだった。

「みき、いい加減にしなよ。私がキレたら..................分かってるだろう?」

 あおいさんはびっくりするくらい低い声で、静かにそう言った。オレはその声を聞いてゾクッとした。それは、オレが生まれて聞いてきた中で、間違いなく一番凄味のある声だった。


   



kotaro_profile03.jpg著者近影(ただし5歳)


琥太朗(こたろう) エイプリルフール生まれ。おギャーッと生れてきたは良いが、母親の腹の中にチンコを忘れてきてしまった先天性FtM(性同一性障害者。女→男)。父親の強烈な女好き遺伝子をきっちりと受け継ぎ、10代後半からその才能を開花させる。現在はホルモン注射のみの治療だが何一つ不自由なくFtMとしてエンジョイライフを送りつつ、トラック運転手として日々荷物と格闘している。