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シリーズ 達人に訊け

とびっきりタフでレアな現場を探して

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Trouble Is My Business.

石原 街中を歩いてるだけで自爆テロや銃撃戦があるわけだから、ネタの宝庫です。締め切りが迫っているのにネタが見つからないとか、その方が精神的にはキツいと思いますよ。

──それはそうかも知れませんけど......でも実際、ジャーナリスト自身が巻き込まれて亡くなってるケースもあるじゃないですか? やっぱり危険は危険ですよね?

石原 いや、勘違いしないでほしいんですけど、決して度胸一発で突っ込んでるってわけじゃないんです。危険地帯の取材って、登山と一緒だと思うんですよね。

──登山と一緒?

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空爆を受けたフセイン政権時代の重要拠点。砲撃の痕だらけで、外壁もあらかた吹き飛んでいる。

石原 そう。はたから見ると、ただ無茶をしているだけに見えるかも知れませんけど、そこはやっぱりプロですから。事前に安全確保のため情報収集をして、現地でも逐一情報収集をして、もちろん現場や取材内容に合わせて装備を調えるし、必要であれば事前にトレーニングをして技術や体力も養っておく。

──そうすれば無事に下山できる、と。

石原 危険地帯の取材では、とにかく命と取材ネタを確実に持ち帰ること。これが大前提ですから。

──どんなすごいところへ行っても「どやぁ!」だけじゃ、結局は単なる旅行ですからね。

石原 別に危険なことをして自慢したいわけじゃなくて、あくまでも仕事で行ってるわけですから。

──とは言え、素人目には危険そうであることには変わりません。自爆テロのほかに、どんな危ないことがありましたか?

石原 イラクの話だったら、銃口を向けられるのは日常茶飯事でしたよ。

──日常茶飯事?

石原 取材中はほとんど毎日、銃を突きつけられてましたね

──誰にですか?

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細身のドラム缶のようなこれは不発弾。小型の手榴弾を含め、こんなものが町中にゴロゴロしていた。

石原 いろいろですよ。駐留している米兵や、現地のセキュリティや、盗賊団とか、反政府活動をしてる人たちとか。「ここを撮るな」とか「この話を嗅ぎ回るな」とかってね。

──やっぱり恐いじゃないですか。

石原 いや、恐いのなんて最初の2~3回だけですよ。すぐ慣れます。

──慣れるって言ったって銃じゃないですか。ハンドガンですか?

石原 ハンドガンよりも、ライフルやマシンガンの方が多かったですね。

──マシンガン......。

石原 もちろん最初はビビりまくってましたよ。でも、すぐわかるようになるんですよ。こいつは本当にヤバいか、そうではないかってのが。

──銃を向けられてるのにヤバくないとは?

石原 単なる威嚇ですね。何度か経験していると、相手が本気なのか、それとも単なる威嚇なのか、わかるようになるんですよ。