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俺の、最後の獄中絵日記 第100回

シェフ月形

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は現在、北海道は月形刑務所で服役中。こんなことは今度で最後!と心に決めた武二郎は、今のみじめな境遇をいつまでも忘れないために、日々の暮らしを支給された唯一のペン=ボールペン1本で描くことにしたのだった。


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祝100回!!!


2013年(平成25年)4月13日


シャバじゃやらないよこんなこと。

昨日の昼、パンだった。

コッペパン、白花豆、ポテトサラダ、チョコクリーム、パイナップルジュースのめったにないメニュー登場。

懲役ってのは、与えられた食材をどうやって美味しく食べようか真剣に考える。

色々なものを混ぜて食べ出すわけだな。

俺は頭が固いから組み合わせることなんて全く思いつかず、出されたままを食べている。

しかし、自分で料理をする奴なんかはこれにこれを足したら美味しいんじゃないかって真剣に考えるんだろうね。

多分、新作メニューなんかもシェフのこういう発想から生まれるのだろうから決して悪い事ではない。

そんな人たちが「案外、イケる!」と感じた時は、人に試食させたくなって仕方ないのだ。

それで高評価を得ると、自分が作った料理を褒めてもらったように嬉しくなるんだろうな。

プリンのふたを外す前によく振って、半分に割って真ん中をほじくったコッペパンの中に流し込んで食べるプリンパン。

最初は勧められても、とてもやる気はしなかったが、一度やったら意外にうまいんよこれが......。

その人はほかにもパンにヨーグルトを入れたり、パイン缶を入れたりしてるけど、それらは失敗のようだ。

ちなみに今日も、「ポテサラをパンにはさんで、チョコクリームをかけると美味しい」と言うので試してみた。

シャバじゃ間違いなくやらないなあと思いながら......。


   


結論から言うと、次回から別々にいただくことにするよ。