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JYJの不思議 前編

超人気アイドルJYJに忍び寄る不安の陰

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韓国特有の「ある事情」

 JYJは、韓国人のキム・ジュンス、キム・ジェジュン、パク・ユチョンの3人がメンバーの男性グループだ。

 3人は2003年12月26日に韓国SBSの特別番組でテレビデビューを果たした5人組の東方神起の元メンバーだ。5人組の東方神起のメンバーだった3人は、2009年7月31日に所属事務所SMエンターテインメント(以降、SMと記す)との専属契約の効力停止を求める仮処分をソウル中央地方法院に突然申請した。同年10月27日に3人の専属契約効力停止仮処分申請の判決が出ると、3人は東方神起の日本活動は継続する一方で、SMの管理下から抜け出し、現在の所属事務所であるC-JeSエンターテインメント(以降、C-JeS)の下で独自活動を始めた。

 例えば、同年12月12日に韓国で『スマイルアゲイン・チャリティーファンミーティング』を開催するなど、3人のユニット活動も始めた。

 そして、同年12月31日の『第60回NHK紅白歌合戦』と『CDTVスペシャル!年越しプレミアムライブ2009→2010』が5人での最後のテレビ出演となり、以降に5人の東方神起の姿を観ることができなくなった。

jyj_02.jpg写真はJYJオフィシャルサイトより

東方神起の日本の所属事務所エイベックスは、翌年の2010年4月3日に日本での東方神起のグループ活動休止を発表する一方で、4月14日には3人がエイベックスと専属マネジメント契約を締結し、新ユニット「JUNSU/JEJUNG/YUCHUN(略称JJY)」を結成、6月にドーム公演『JUNSU/JEJUNG/YUCHUN THANKSGIVING LIVE IN DOME』を開催することを発表した。

 『JUNSU/JEJUNG/YUCHUN THANKSGIVING LIVE IN DOME』は、東京ドームと京セラドーム大阪の2会場で開催され、計4公演で約20万人の観客を動員した。

 このJJYを東方神起の派生ユニットだと思って応援した東方神起ファンが多かったが、SMに残ったユノ・ユンホとチェガン・チャンミンの2人がいない3人だけのコンサートに違和感を感じ、3人を応援することを止めたファンたちも少なからずいたと聞く。

 もともとは5人の東方神起が大好きで応援していたファンたちが、3人と2人のどちらがより好きかによって、自分が主に応援する対象を決め始めた。
 
 『JUNSU/JEJUNG/YUCHUN THANKSGIVING LIVE IN DOME』の開催が、日本の東方神起ファンの分裂を進めるきっかけになったといえるだろう。

 その後、JJYは8月に開催されたa-nation'10の大阪公演と東京公演に出演し、9月8日にはミニアルバム「The...」とDVD『THANKSGIVING LIVE IN DOME』を発売した。

 このように3人のユニット活動が日本で精力的に続くなかで、9月16日にエイベックスが「JUNSU/JEJUNG/YUCHUN 日本活動における活動休止」のお知らせを突如発表した。この発表によって3人の日本活動の休止が決定したため、3人は韓国に戻り9月29日に「JYJ」というグループ名で世界デビューすることを発表した。その後JYJは、韓国でオリジナルアルバムを発売し、日本でもいわゆる「外タレ」のように、様々なプロモーターと組んで単独公演を開催した。日本におけるエイベックスとC-JeSの裁判が2014年2月16日に終結し、日韓のすべての裁判が終わった後、ファンたちは、JYJが日本の芸能事務所と専属マネジメント契約を締結して日本活動をすることを望んだが、1年後の現在も、その望みは実現していない。

 ただ進展は少しあった。

 JYJは2014年の11月から12月にかけて「JYJ 2014 Japan Dome Tour ~一期一会~」を東京・大阪・福岡の3都市で開催し、2015年1月21にはファン待望の1stシングル「WAKE ME TONIGHT」をインディーズのレーベルから発売した。

 JYJはCD、1形態とミュージックコネクションカード10種類の計11種類を発売し、オリコンランキングの上位を目指した。同年1月のオリコンの月間CDシングルランキングで推定売上枚数145,343枚を売り上げて堂々の第4位になった。ミュージックコネクションカードは、今年の4月6日のデイリーランキングからその枚数が合算されないことが決まった手段だが、シングルで14万枚を超える枚数を販売できる韓国の歌手・グループは数えるほどであり、オリコンランキングに注目する人々にJYJの人気の根強さを実感させた。

 このように当初は非常に人気の高かったJYJのメンバーだったが、韓国特有のある事情がその人気に黒い影を落としていく。
  

(取材/文=江川優梨子)