>  > 刑務所の慰問を続けて30年以上 まだまだやりますよ!
シリーズ 達人に訊け

刑務所の慰問を続けて30年以上 まだまだやりますよ!

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専門用語も活用

──最初の慰問は、刑務所でなく少年院なんですね。

才賀 そうです。いがぐり頭の子どもたちが、ずらっと並ばされて、両手を膝に置き、無言で睨んでた(笑)。最初はこっちも緊張したけど、実は向こうも緊張してたんだね。だって、法務教官が怖い顔をして見張っているから、笑っていいものかどうかわからねえし、そもそもあたしが何者なのかもわからないでしょ。だから、その後はあたしも「塀の中の専門用語」を覚えるようにしたんです。

「今日は皆さん、笑ってください。でも、おかしくもないところで笑い過ぎちゃうと、医療少年院に回されますよ」とかね。

──そういうのを聞くと、「わかってるなあ」と思われるでしょうね。

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才賀 これは刑務官の皆さんにもウケますよ。たとえばマイクを借りる時には、「すみませんね、願箋(がんせん)も出さないのに」とか言うと、もう大爆笑。施設の中では、薬を飲んだり、何かを買ったり、手紙を書いたりと、何をするにもすべて「願箋」という用紙に書かなくちゃならないから。

その後は、さらにいろいろなご縁をいただいて、女子刑務所や交通刑務所などにも行くようになりました。

 女子刑務所は、久々に「男」を見るもんだから、その夜からみんなが生理になっちゃうそうですよ。やっぱり男女って、そんなもんでしょうね。だから、女子刑務所でやる時には、ズボンの真ん中に茶筒を仕込んでいったり、邦楽の尺八の名人を連れて行って、わざと「この人は、尺八の名人です」と強調したりしてます。これもバカ受けですね。「(尺八なら)あたしの方が、うまいよ!」なんて声も飛んできたりして。いやほんとに。