人体の謎を追え
人間の身体には、いまだに解明されていない謎が多い。
宇宙や深海と同様な、未知なる領域なのである。
筋肉をはじめ皮膚や髪の毛、骨の一部も、タンパク質でできている。さらにタンパクは20種類のアミノ酸からできており、それぞれのタンパクの構造と機能は、そのタンパクを構成するアミノ酸の種類と並び方によって決まってくるのだが、その並び方すらいまだに解明されてはいない。「良質なタンパク質は体にいい」なんてセリフを聞くが、実のところ、人体内のタンパク質の解明がまだなされていないので、本当に体にいいのかどうかは誰にもよく分からない。
たとえば、人間はなぜ泣くのか?
「悲しい時や感動した時、悔しい時に泣く」というのがその答えだろうが、人間が泣くという仕組み、つまり、どういう作用で、どういう部位が働いて目から涙が流れるのか、ということは実はまだいまのところは解明されていないそうである。
未使用とされる脳の70%がいったいなんの為にあるのか? これもまだ解明されてはいない。
馴染み深いところで言えば、麻酔がなぜ効くのか、そのシステムもまだ解明されてはいない。え?と思う方も多いでしょう。麻酔経験のある方も多いはず。手術で使用する麻酔。歯医者で親知らずをひっこぬく時に使用する麻酔。これらも、なぜ効くかは実はまだ未解明。麻酔薬を使用すると痛みを感じなくなるという結果だけが発見されて、便利だからと認定されているだけで、正確に、何がどうなって感じなくなるのかとか、そういった本当のご利用説明については未解明のままなのである。
繰り返すが、人間はまだまだ謎の生き物なのである。