>  > 入浴のルール
俺の、最後の獄中絵日記 第72回

入浴のルール

この記事のキーワード:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加


〈前回までのあらすじ〉
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は、北海道の月形刑務所で服役中。関東で生まれ育った武二郎にとって、真冬の北海道は目新しいものばかりだった!


入浴のルール


0118goto01.jpg

2013年(平成25年)3月8日

風呂に入るだけでも、たくさんのルールがあるんだよ。

一名ずつ浴室に入って、言われた番号の鏡の前に中腰で座る。

桶も椅子にも触ってはダメ。

水なんて出したら大変だ。

全員が揃って中腰になったところへ「下湯使えー!」の掛け声。

そこでようやく一斉に入浴が始まる。

どこをどこから洗おうが自由だが、泡やシャワーの湯が飛ばないよう、まわりを気遣う事。

湯船に入る時は、シャンプーや石けん、タオルをすべて洗面器の中に入れ、椅子の上に置いてから湯船へ。

これを忘れると、番号を呼ばれて片付けるまで湯船に入れない。

意外とこの注意を受ける人は多い。

シャワーの向きだって決まっている。

壁側に向けて終了しなくてはならないのだ。

カミソリを使う時は、オヤジのところへ行き、自分の呼称番号を告げて受け取り、刃を見せて許可をもらい、自分の席に戻って、ようやくヒゲを剃る事ができる。

しかし目尻より上には刃を当てられない。

隠れて眉毛を剃ったり、チンポの毛を剃ったりしてるのもいるけど、危ないよ。

懲罰行った原因がチン毛じゃカッコ悪いでしょ。

それにしてもローションでヒゲを剃って、気ままに風呂に入ってたシャバが懐かしいよ。