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俺の、最後の獄中絵日記 第70回

天気予報はいつも

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〈前回までのあらすじ〉
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は、北海道の月形刑務所で服役中。関東で生まれ育った武二郎にとって、真冬の北海道は目新しいものばかりだった!


天気予報はいつも


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2013年(平成25年)3月6日

ドスン。

一瞬、大地震かと思うほどの大きな音が、窓のすぐ外でする。

"雪下ろし"の音だ。

ドスン、とするくらいだから、かなりの重さだ。

下に居て、まともにこれをくらったら死ぬかも。

現に、ここ北海道では、ニュースで毎日のように雪下ろしでの事故を流してる。

「屋根から落ちた」、「雪の下敷きになった」、「吹雪の中、車内に閉じ込められた」と毎日、雪のせいで命を落とす人が後を絶たない。

東京では考えられないだろ?

雪で転んだのがニュースになるくらいなのだから。

天気予報にしても東京と違うのは、お天気マークがすべて雪だるまって事だよ。

あり得る?

ここ月形は岩見沢と呼ばれる地域に入るんだけど、まあ雪深いところらしい。

車で少し走れば『北の国から』の富良野だというから田舎も田舎だ。

屋根の上(屋上)の雪下ろしは、間違って落ちたら大事件だから、懲役にはやらせないようだ。

連日、オヤジ連中の雪下ろしの姿を目にしたが、今日は一転、真っ白の大吹雪となって窓の外は何も見えない。

北国の春は遠そうだネ。