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俺の、最後の獄中絵日記 第37回

心の持ちようさ

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〈前回までのあらすじ〉
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は、住み慣れた?小田原拘置所から、北海道は月形刑務所へ移送されてしまう。ここ月形では、どんな出来事が武二郎を待っているのか? 待望の刑務所編スタート!


心の持ちようさ


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2013年(平成25年)1月17日

配役は金属工場だった。

全32人の小さい工場。
溶接の匂いや鉄粉の舞い飛ぶ全身真っ黒になる工場だ。

ヘルメットにゴーグル、耳栓をつけて、フィルター入れたマスクを着用。
ツナギを着て、安全靴を履き、手甲をつけて革手袋。

この時点で気持ちがめげる

「もっと簡単な工場ねーのかよ」という感じだ。

しかし一日でも多く仮釈をもらうためには、無事にこの工場から出所するしかない。
懲罰なんかに行って、工場を変わるわけにはいかないのだ。

悪いとこばかりでなく、良いとこも見るようにしよう。

とりあえず汚染入浴ということで出役日は毎日、風呂に入る事ができる。

夏になれば、なおさらありがたく感じる事になるだろう。
(その分、報奨金が他の工場の人たちより少なくなるのだが......)

他の工場の人よりも舎房に早く帰る事になるから、自分のやりたいを事やれる時間も多くなるはずだ。

泣いても笑っても残り2年しかないのだ。

そのくらいの事なら、我慢してやるのもそれほど大変な事じゃないだろ?