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世界がビビる日本のステルス機

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レーダーに映らないステルス戦闘機

 ステルス戦闘機とは、ステルス性を有する戦闘機のことだ。つまり空気力学や高度なエレクトロニクスによって、機体をレーダーに探知されにくい戦闘機、ということになる。

ホルテンHo229.jpg

第二次大戦後期のドイツ空軍実験機ホルテンHo229

 ステルス技術の研究は第二次世界大戦頃から活発に始められ、英空軍のデ・ハビランド・モスキートが当時の代表格だが、後世のステルス研究に大きな影響を与えたのはドイツ軍のホルテンHo229である。

 ステルスと聞いて現代人が最初に思い浮かべる黒くて、三角形の米軍ステルス攻撃機・F117ナイトホークの基にもなった。

 F117が登場した1980年代までを第1世代とすれば、現在のステルス戦闘機は第5世代から第6世代にまで進化しようとしている。

 湾岸戦争でその驚異的な性能を見せつけたF117から5段階以上も進化している現在のステルス機は、よりレーダーに映らず、より爆撃ができ、より静かに長く飛べる。

 簡単に言うとステルス戦闘機1機が日本の名機・ゼロ戦のおよそ20000機以上の能力に相当するといわれている。ステルス戦闘機が1機あるだけで、第二次大戦時の1国の空軍力を遥かに上回るのである。

 なんとも恐ろしい戦闘機である。

第六世代のステルス航空機「心神」

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現時点では最強といわれるF-22ラプター。

 ステルス戦闘機の代表格は米軍のF-22ラプター、F-35ライトニングⅡ、ロシアのT-50、中国のJ-31、J-20あたり。

 現実的に考えると、例えば、中国のJ-20ステルス戦闘機が2機、真夜中にひっそりと日本列島上空に飛んできておもむろに攻撃を開始したら、一晩で日本国は壊滅してしまう。

 多くの日本人はミサイルに対する危機感はあっても、戦闘機に対する危機感はまったく持っていない。本当は、ミサイルよりも、有人パイロットの操縦でちょこまかと動きまわれる戦闘機の方がよっぽど脅威なのだ。

 さて、そんな中、日本はどうかと言うと、自衛隊が米国のF-35を42機配備予定だ。更に高性能なF-22ラプターを配備しようとしたが、米軍にきっぱりと断られた。

 ちなみに、F-22ラプターは米軍ですら180機しか配備されてはいない。そして、F-22の配備が不可能となった日本は、平成20年頃から自前のステルス研究「先進技術実証機ATD-X心神」の開発を進めた。

 平成27年、ATD-X心神は完成した。その性能はまだ極秘だが、J-31やT-50が第5世代戦闘機なのに対してATD-X心神は第6世代と言われているから、その性能もひと世代分上という事になるだろう。

 第6世代の戦闘機に必須とされている先進技術は
「ハイパワースリムエンジン」
「クラウドシューティング」
「カウンターステルス」と言われる。

 エンジンについてはより低燃費で長く速くどこからでも飛べる事の実証であり、カウンターステルスとは、これまでのステルス機よりももっと見えなくなる事である。その2つは今ある技術の更なる延長的向上だが、クラウドシューティングは、まったく新しい技術、新しい性能のことである。シューティングと言う通り、戦闘攻撃の能力についての画期的な新構想なのである。

 これまでの戦闘機は、空中戦で敵機等をロックオン(目標固定)してからミサイル発射をしていた。いわば1対1の戦闘だったが、クラウドシューティングは1対複数の攻撃のこと、しかも命中率もこれまで以上に高まっているという。

 例えば、有人ステルスで敵機をロックオンしたとする。その後は、無人攻撃機やミサイルが、敵機を撃破するまで永遠に追い続けるのである。

 一度ロックオンされたら、逃げ道はない。

 パイロットの腕や勘では、もう太刀打ちできない程のエレクトロニクスなのである。しかもATD-X心神には、それ以上の性能があるとされている。

ステルス戦闘機は悪魔の兵器か?

 各国の反応は、バラバラだ。

 中国は、駄目機として酷評しているようだが、米国はこの第6世代機の共同開発をリクエストしてきている。

 ATD-X心神は、実用戦闘機ではなく、将来の航空産業の技術向上の為の実証機として開発された。

 いいではないか。

 もう既に過去になりつつある第5世代のステルス戦闘機ですら僅か数機で1国を余裕で壊滅させる程の性能がある。今更、性能が更に上がったところでもう既に「殺人兵器としての限界点」はとっくに超越している。

 ここから先は、戦闘をやるやらないという観点よりも、テクノロジーの進化という事で、人智を尽くして未来に向けてとことん研究開発した方が総合的に人類の為になるのではないだろうか。

 その意味では、ATD-X心神の登場は、世界技術に大きく貢献したと言えるかもしれない。


(取材/文=藤原良)