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【R-ZONE大阪】

チャイナタウン化する新世界!?

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食い倒れの街に異変が?

通天閣.jpg

 通天閣タワー周辺、大阪の新世界は、昔ながらの情緒を残すエリアだ。いまだに寿司屋に入れば並の握りの桶が500円で食べられ、よくダシのきいたアサリの味噌汁までついてくる。ドテ焼きを食べてもお好み(焼き)を食べても同じような感覚。大阪が食い倒れの街と言われる由縁を歩くごとに感じる。

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腹いっぱい食べても、2000円でオツリがくる!

 ここから少し歩けば、路上で人差し指を立てて車にアピールする覚醒剤の売人をいまだに何人も見られるし、昨今ではルポルタージュ本でも話題になった色街、飛田新地も近い。

 愛隣地区と称される西成も、まさにこの辺りだ。

 飛田新地までのアーケードを歩いていると、串カツやドテ焼きなどの看板に混じり、カラオケの看板を出した飲み屋が昼間から賑わいを見せ、あちこちから小林旭や都はるみの歌が聞こえてくる。

スマートボール.jpg

最近では珍しいスマートボール屋も、この街では現役!

 「変わらないですねぇ、この辺はいつ来ても」

 常に現地のコーディネートをしてくれるG氏に何気なくそう言うと、一瞬の間を置き、G氏はやんわりと筆者の言葉をイナし、変わった実情を解説してくれた。

 「この辺の日本語の歌が聞こえてくるカラオケの店、やってるのほとんど韓国人、中国人やで。まあ韓国人は昔っから住んでる人やけどな。僕も友達いっぱいおるし。ただ変わってないいうけど、一時期この辺もどんどんシャッター通りになってもうてて、ちょっと前まで全然店もやってなかってんやで。やっぱ最近変わったんや」

 G氏曰く、日本全国の地方都市の例に漏れず、新世界周辺のアーケードの古くからあった店はつい先日まで次々と店を閉じていったのだという。

通天閣うえ.jpg

通天閣から下を眺めると、再開発中の空き地があちらこちらにあるのが見える。

 それに目をつけたのが周辺に住む中国人。

 近くで部屋を借りる金も安ければ、元手もさしてかからないことに目をつけ、近隣に昔からあったようなカラオケスナックをオープンさせていったのだという。

 「この辺の人間はみんな昼から酒飲めて歌えたら、どこの国の人がやってたってええねん。そんなどこの国の人が経営者なんて考えながら飲む、問題意識の高い人なんておらへんわ」

 苦笑してそう言うG氏の言葉は謙遜というよりは、むしろ大阪人の懐の深さへの矜持に聞こえた。

 もっとも最近はこの辺に店舗を借りるのは一昔前に比べて安くないらしい。

 むしろ中国人に全国のシャッター通りをプロデュースしてもらえば、あるいは結構栄えたりするのかもしれない。


(取材/文=李白虎)