せっかく北海道に行くのに、何を食べていいのかわからない。
「だったらコレ喰え!」
その名も喰え!ログ。
海鮮からスイーツまで、北海道在住のグルメライターが北海道のグルメ情報をご案内。
今回オススメするのはおにぎり屋さん。なんと24時間営業!
その名は「にぎりめし」。
ススキノで飲んだあとに、ダイエットの為に炭水化物を食べさせないようにする天使と、おにぎりの誘惑を持ちかけてくる悪魔。今のところ、100勝0敗で悪魔。ススキノがいくら眠らない街だって言っても、明け方には眠っている。でも、「にぎりめし」だけは眠ることを知らない。ススキノ民の「おにぎり食べたい!」を24時間支えてくれている。
ときめきの初体験
私が初めて「にぎりめし」屋を知ったのは、NHKのドキュメント。ある対象を72時間取材し続けるってやつ。
その取材で、風俗店におにぎりを配達する所が放送されていて、おれもヘルスに配達したいなーってぼんやり思った記憶があるが、その時は行ったことはなかった。
「にぎりめし」があるのは、ススキノ市場の一角。イートインもテイクアウトも、近くであれば配達までしてくれる万能店。
おにぎりはどこで食べても一緒だと思っている人もいると思う。私もそうだった。飲んだ帰りに「おにぎり食って帰ろうよ!」と誘われたが、「ラーメンの方がいい!」と、いつも駄々をこねた。
「奢ってあげるから!」という甘い誘惑について行ったのが初来店。
店内に入って、すぐ「あっNHKのとこ!」と思い出した。風俗店への配達のことを思い出して、なぜかソワソワしてしまった。
合い言葉は「たらこバターを醤油で」
おにぎりは具材を選んで、それを塩握りにしてもらうか、醤油握りにしてもらうかを選ぶシステム。
友人曰く、ぶっちぎって美味しいのが「たらこバターの醤油の握り」。
もう旨い。名前が旨い。名前をおかずにごはんが食べられる。
さっそく注文する。「たらこバターを醤油で!」
カウンター越しに作る所を見ていると、さるかに合戦にでも出てきそうな大ぶりのおにぎりの中にたらことバターが詰められる。
あれ!醤油は?と見ていると、作る人の手に醤油が塗られていく。そして、その手でおにぎりを握るのだ。
これまた大ぶりの海苔でクルクルクルーと巻いて「たらこバターの醤油の握り」の完成。
一口食べてみて、後悔する。
「なんで今までココに来てなかったんだ!」と。
おにぎりってこんなに旨かったの?ていうか、ここのおにぎりが美味し過ぎるだけ!? たらことバターの組み合わせ、タワレコ風に言うなら「高カロリー高プリン体」。でも、今日はいいじゃないの!
一個食べ終わると、自然と言ってしまうよね。
「おかわり!」と。
もちろん、たらこバター以外の具材も充実しているし、お味噌汁もあれば、肉じゃがなんかの一品料理まで。せっかくの北海道。ススキノで飲んだあと、ラーメンが食べたくなるのも理解出来る!
でも、このおにぎりはススキノだけしか食べられない!
「にぎりめし」
北海道札幌市中央区南6西4 すすきの市場内
(取材/文=佐藤大)

至高の「おにぎり」がここにある