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俺の、最後の獄中絵日記 第17回

Letters from シャバ

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〈前回までのあらすじ〉
小田原拘置支所にアカオチしたい武二郎に、横浜刑務所への移送の命令がくだる。これから14日間、この横浜刑務所で考査という名のさまざまな訓練やテストを受け、最終的にどこの刑務所に送られるか決定するのだ。はたして武二郎は再び小田原に帰ってこれるのか!?


Letters from シャバ


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2012年(平成24年)11月☓日

手紙の交通がダメな事を外部交通不許可と言うって前に書いただろう。

こっちから手紙を出せないのはもちろんだけど、それじゃ相手の手紙はどうなるの?って話だ。

それがなんと、俺の手元には届かないんだ。

そのかわり"出所時交付"の手紙が届いた、という告知はある。

要するに、「誰から届いたものかは今は教えられないけど、刑務所を出所するときにその手紙を渡します。それまではこちらで預かるよ」というのが、この出所時交付なのだ。

こっち(=横浜刑務所)に来てから、俺は外部交通の申請をしていない。

ここにいるのは、刑務所に送られるまでのわずかな期間だと思ったからだ。

だから、だいたいの知り合いには、しばらく手紙は出さないでくれと伝えてもらった。

それでも、こちらに来てから、今日で4通目の出所時交付の告知があった。

いったい誰からの手紙だろう?

こんなふうに考えてしまうなら、いっその事、手紙が来た事自体も知らせないでいてくれたほうが気が楽なのにネ。

懲役はサ、シャバにいる時と違ってやる事がないから、ちょっとした事をずっと、深く考えてしまう傾向があるんだネ。

この精神的浮き沈みみたいなのが、一番やっかいなんだ。

判るかナ?