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逮捕されたら具体的にはこうなるよ【前編】

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──ここまでは話すけど、ここから先は話さない、という線引きはどうやって判断したんですか?

「それはね、所轄の刑事に相談した。捜査本部っていうのは本庁の人間と所轄の刑事で構成されてるのね。本庁の奴らはなんでも挙げたいと思ってガツガツしてるんだけど、所轄の人間はたまたまそこに配属させられただけだわ、本庁の人間には邪魔者扱いされるわで、『はやく自分の署に帰りたいな~』とかやる気のないことをボーッと考えてるような奴らなの。その所属の警部補から取り調べ受けたときに、もうこの件はここらあたりで曲げたほうがいいかな?(=部分的に罪を認めたほうがいいかな?)ってきいたら、そいつも『そうだね、この部分は曲げたほうがいいと思うよ』ってアドバイスもらって(笑)」

──取調室の中で、そんなやりとりがあったんだ!?

「うん。いっこぐらい曲げたって、大勢には影響ないしさ。無罪になる可能性があるんだったら徹底的に闘ってもいいけど、おれの場合はどんなにがんばっても、執行猶予が2年になるか3年になるかの違いくらいしかないわけじゃない」

──確かに。

「足利事件のSさんも同じような気持ちだったんじゃないかな。自分の名前が殺人犯として大々的に報道されて、マスコミによって社会的に抹殺されてしまったわけでしょう。それで心が折れてしまって、一日でも早く刑務所から出られたほうがいいかな、って考えたところもあったんじゃないかな」

※足利事件......1990年5月12日、栃木県足利市にあるパチンコ店の駐車場から女児が行方不明になり、翌朝、近くの渡良瀬川の河川敷で遺体となって発見された事件。容疑者としてS氏が逮捕、服役していたが、遺留物のDNA型が彼のものと一致しないことが再鑑定により判明し、服役中だったS氏はただちに釈放された(Wikipediaより)


後編へ続く


(取材/文=R-ZONE編集部)

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逮捕はゴールではない、逮捕がスタートなのだ。