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ークリスマスの荒稼ぎー 

クリスマスを逆手に取った悪質な特殊詐欺 文・沖田臥竜

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ークリスマスの荒稼ぎー 


明日はクリスマスイブである。街並みはクリスマスのイルミネーション一色に染まり、行き交う人々の表情はどの顔も嬉しくなるほど笑顔となる。 それを逆手にとった悪質な詐欺が数年前に、関東を発祥に実際行われていたのをご存知だろうか。

その会社は12月の半ばに突然と姿を現わした。そして、その会社からパンフレットが子供のいる家庭へと配られる。
 パンフレットには子供に向けたクリスマスプレゼント商品がずらりと並べられており、定価もクリスマスということで、通常より安くなっている。ホームページを開ければ、しっかりとその会社の概要などが記されており、一見何も心配ないようにみえる。値段が安いと言うだけではなく、そのパンフレットから商品を選び、代金を振り込んで置くとイブの夜。指定した時間にサンタクロースの格好をしたスタッフが商品を家まで運んできてくれるというサプライズまでついている。子供達の喜ぶ顔を容易に想像することが可能だ。

 だが実際、クリスマスイブにサンタクロースはやってこない。それどころか注文した商品も届かないのだ。なんなら永久に届かない。なぜならば、全てが詐欺だからである。
最初の年は、パンフレットだけでその詐欺は行われた。ランダムにポスティングしてみた所、思いのほか注文が殺到したことから、翌年からダミー会社を設立し、本格的な特殊詐欺へと乗り出したのだ。

 突然姿を見せた会社は、クリスマスまでに金を振り込ませるだけ振り込ませ、忽然と世から消える。
 こんなことをして心は痛まないのだろうか。

ー騙される方も悪いー
特殊詐欺に手を染めるヤツは、決まってこんな言葉を口にするが、世の中に騙される方も悪い、なんてことがあるはずがない。全て騙す方が悪いに決まっている。
世の因果とは応報である。良いことをすれば良いことが返ってくるし、悪いこともまたしかりである。こんなことに手を染めた人間は、いつかきっとその報いを受けることになるだろう。


●沖田臥竜(おきた・がりょう) 元山口組二次団体最高幹部。所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任俠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)。最新刊は『尼崎の一番星たち』(同)