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〜生活保護受給者、沢田さん(仮)〜

貧困ビジネス ー生活保護のどす黒い闇ー(後編)

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〜生活保護受給者、沢田さん(仮)〜

生活保護とは人として最低限度の生活が出来ない人間を国が助ける制度であり最後のセーフティネットと呼ばれるものである。

今回はその生活保護受給者の生活を覗き見る事が出来た。
受給者が全てその生活を満喫しているのかどうかは疑問である。
以前、巷で問題となった貧困ビジネスというシノギがある。生活保護法案が見直されている現在、彼らの餌食となっている人間の今はどうなっているのか?その実情に迫った。


筆者「今は何処に住んでいるんですか?」
沢田「今は新大久保です」
筆者「そこは寮ですか?」
沢田「似たようなものです」
筆者「食事とかは?」
沢田「自分のとこは正確には寮と違ってゲストハウスだから食事はついていません」

ゲストハウスとは一般に安価な簡易宿泊施設の総称である。
賃貸とは異なり、敷金、礼金、保証人などが不要である。
生活保護受給者は自治体が保証人代わりとなる。
沢田氏の話しだと、ここを運営しているのは会社組織となっており、都内に何軒もこの様なゲストハウスを運営、いや経営している。

筆者「ここに入るきっかけはやはり自治体の紹介ですか?」
沢田「そうです。家を追い出されてホームレスをしていたのですが、冬場寒くてその公園の近くの役所を訪ねて相談したらここを紹介されました」
筆者「その日に?」
沢田「そうです。約二時間位待たされて、そこの会社の人間が来て連れてこられました」
筆者「部屋にトイレとかは?」
沢田「風呂もトイレも共同です。トイレットペーパーは自分の部屋から持って行かなくてはいけないし」
筆者「結構悲惨ですよね。自治体はその環境を知っているのですか?」
沢田「知らないでしょうね。生活保護を貰って五年経つのですが、今まで一回もここに来た事無いですし」
筆者「普通、生活保護受給者でもアパート暮らししている方が多いですよね?」
沢田「そうですね。自分も担当のCWに言っているんですけど、、、」

東京都を例に取ると一人暮らしの家賃の上限は五万三千七百円と言うのが家賃相当だという。
それだけの家賃を払えばいくらでも部屋ある。
まだ、不動産屋の前を通ると生活保護も相談に乗ります、との看板を見かける。
貧困ビジネスの裾野はどんどん広がっているのが現実であり、その事実を知らないのが役人であり、見て見ぬふりをしていたのも彼ら役人だ。

今更この様な貧困ビジネスに口を挟んでも、遅きに失しているのかもしれない。


文・ルポライター城山 憲二