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〜生活保護受給者、遠藤さん(仮)〜

貧困ビジネス ー生活保護のどす黒い闇ー(前編)

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〜生活保護受給者、遠藤さん(仮)〜

生活保護とは人として最低限度の生活が出来ない人間を国が助ける制度であり最後のセーフティネットと呼ばれるものである。

今回はその生活保護受給者の生活を覗き見る事が出来た。
受給者が全てその生活を満喫しているのかどうかは疑問である。
以前、巷で問題となった貧困ビジネスというシノギがある。生活保護法案が見直されている現在、彼らの餌食となっている人間の今はどうなっているのか?その実情に迫った。

貧困ビジネスとはホームレスや刑務所を出所したばかりの住居の定まっていない人間に居住場所を与え、生活保護を受給させ、寮費、食費などを搾取するビジネスが代表的だ。

その被害者の一人である遠藤氏は語る。

筆者「毎月いくら位渡されるんですか?」
遠藤「月に一万五千円位です」
筆者「そんなに少ないんですか。まるで中学生の小遣いですね」
遠藤「寮費に五万位取られて、食費に五万位取られています」
筆者「食事の内容はいいんですか?」
遠藤「良くないですよ、オカズは一品ですし」
筆者「部屋は?」
遠藤「七人部屋で部屋に二段ベッドが置いてあり、そこで寝ています」
筆者「まるでタコ部屋ですね」
遠藤「そうですね、みんな言っています」
筆者「生活保護を受ける経緯は?」
遠藤「シャブ(覚醒剤)で懲役に行って帰る場所が無く、市役所に相談に行ったらここを紹介されました」

その寮を覗いて見るとそのひどさがよくわかる。
今時フィリピーナでも逃げ出してしまうほど悲惨さである。
最寄りの駅から小一時間歩かされて、昼間でも暗い住宅街の一角に建っている一軒家である。

筆者「この食堂で食事するんですか、十人以上で」
遠藤「約二十人ですね」
筆者「年齢層は?」
遠藤「若いのは二十代ですね、上は六十代です」
筆者「皆、働く気が無いの?」
遠藤「無いですね。小遣い少なくてもこの生活が楽でいいです」


寮費で五万円も取っているのであれば月に百万が家賃として計算が出来る。
食費も百二十万である。果たして家賃、食費を引き、どの位の金が流れているのであろうか?
そんな寮を、聞いてみるといくつも運営している自治体があるというのである。これが果たして非営利法人であろうか。

その実態を把握しないで生活保護受給者を引き渡す自治体も自治体である。
いくら不正受給の声が高まっても、貧困ビジネスを助長させているのは自治体である。
その一端を他の生活保護受給者が語った。

生活保護を受給して五年経つ沢田氏である。

(つづく)

文・ルポライター城山 憲二