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座間市9人殺人事件

神奈川県座間市殺人事件を沖田臥竜が解説

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白石隆浩容疑者が使用していたとみられているアカウント

ちょうど私がAbemaPrimeに出演した日(10月31日)の朝に飛び込んだニュースで、同番組でも大きく取り上げられた座間市9人殺害事件。逮捕された白石隆浩容疑者(27)によれば、わずか2ヶ月で9人もの人たちを殺めたと言うのである。白石は週一ペースで人を殺めたと言うのだ。白石に潜んでいた狂気がどのタイミングで目覚めたのか分からない。だが偶発的な犯行からの始まりであったかと言うと、決してそうではないだろう。

「パチプロ〜」「死にたい」「首吊り士」と3つのツイッターのアカウントを駆使して、見知らぬ女性たちを次々に殺害した白石だが、初めての殺しは知人のカップルだと言う。まずは彼女の方を殺害してから、連絡が取れなくなった彼氏が不審に思い白石を訪ねると、そこで白石から酒を勧められ、後に還らぬ人にされている。
ここから一気に白石の狂気の歯車がスピードを上げて周り始めてしまうのだ。

ただ白石の人格的欠陥は、それまでにも垣間見えている。それは、メディアでも大きく報じられているが、白石のスカウト時代に注目したい。
白石がスカウトした女の子を入れていた店というのが、どこも尋常ではない風俗店であったというのだ。オプションに「ゲロを吐く」というコースがある店を普通の風俗店と言えるだろうか。どの店も聞く限り多少なりともズレているのだ。そのズレは白石の人間性にも繋がっているのではないか。
白石の動機はあくまで金であったと自供しているようだが、実際そうだったと思われる。それにしては金になっていない、との見方もあるようだが、被害者の数がイコール被害総額の大小を左右する訳ではない。どんな犯罪を犯しても、金儲けができない奴は出来ない。
何より白石は金銭にルーズだったと言われるエピーソードもスカウト時代に残している。自分でスカウトしてきた女の子に金を払わずに、揉めていたケースもあるのだ。その際は、女の子から相談を受けた風俗ライターが白石に直接、払ってやるように言ったと言われており、某テレビ局もその情報を仕入れると、白石と話しをしたという風俗ライターの消息を探している。
金にルーズで、一種変わった風俗のスカウトを過去にやっていた白石。これだけで白石に眠っていた狂気を見破ることは、もちろん誰にも不可能だろう。
だが、薄っすらと覗く白石の歪みが見え隠れする気がしてならない。

「首吊り士」のアカウントで、死にたいと言ってきた人々に自殺のレクチャーをしていた白石は、望む望まないは別として、これから司法によって首を吊られることになる。それでも敢えて乱暴的な表現を用いれば、生ぬるい。白石はレクチャーしていく中で、首吊りを安楽死として説いているのだぞ。絞首刑では殺された人たちが報われないのではないか。


●沖田臥竜(おきた・がりょう) 元山口組二次団体最高幹部。所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任俠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)。最新刊は『尼崎の一番星たち』(同)。