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ー白鵬がみせた男らしさー

前人未踏!横綱.白鵬40Vで見せた「男らしさ」を沖田臥竜が解説

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ー白鵬がみせた男らしさー

全勝で迎えた11日目、対嘉風戦。土俵を割ってひっくり返った白鵬は、ムクッと立ち上がると右手を上げていた。
「おいーっす!」
と挨拶してみせたのではない。
「待った」と言い出したのである。
四十代式守伊之助が「待ったなし!」と高らかに宣言していたにもかかわらず「待って」と言ったのである。

流石に前代未聞のこの「待った」に、白鵬本人も反省したらしく、翌日には謝罪したのだが、前代未聞の後は、前人未踏の40Vを成し遂げてみせたのである。

前代未聞はあまり素晴らしくないが、前人未踏は誰も達成できなかったことを成し遂げるのであるから、何であっても素晴らしい。
この足跡に多くの相撲ファンが、白鵬の入門時のエピソードを思い出さずにいれなかったはずだ。

彼は少年時代、身体が小さかったことから引き取ってくれる部屋が決まらず、帰国することが決まっていたのだった。
だが12月24日クリスマスイブ。サンタクロースは存在していた。少年の白鵬にとってサンタクロースとなったのは宮城野部屋であった。
この時、宮城野部屋が白鵬を拾わなければ、現在の角界は間違いなく違ったものになっていたはずだ。
それだけの功績を白鵬は残している。
その白鵬が言っているのだ。

「日馬富士と貴ノ岩を再び土俵に上げてやりたい」
と。負け越した力士が言ってるのではない。
前人未踏の40Vを成し遂げた大横綱、白鵬がそう言っているのだ。
貴乃花も相撲協会も一度くらいその顔を立ててやっても良いではないか。

白鵬のこの発言には、賛否両論ある。
だが白鵬はそういった声が出るのを承知で、その上で優勝してみせて、堂々と土俵の上で訴えてみせたのではないか。
日本という異国の地に、同じモンゴルからやってきた同志たちを助けてやりたい。その一心から出た言葉ではないか。
男ではないか。40Vも素晴らしいが、それに匹敵するくらい白鵬の言葉は男である。

貴ノ岩に対しての日馬富士の暴行をなかったことにしろ、というのは勿論ムリな話しだ。
だが貴ノ岩に土俵の上で、日馬富士に借りを返させてやっても良いのではないか。
白鵬の40Vに、花を添えてやっても良いのではないか。
私にはそう思えてならない。


●沖田臥竜(おきた・がりょう) 元山口組二次団体最高幹部。所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任俠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)。最新刊は『尼崎の一番星たち』(同)