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阿弥陀如来インタビュー

歌舞伎町 〝阿弥陀如来〟藤井学が語る歌舞伎町地下経済 「(歌舞伎町は)心を黒くしないと食われちゃう街」

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不夜城を駆け抜けた男、実録インタビュー
藤井学(ふじい まなぶ)
聞き手/花田歳彦 撮影/三田正明

関東、いや東日本は西日本と違い、細かく路地まで色々な組織が縄張りを持っている、当然登記簿などに掲載されていないので、その土地の所有はしていない、だが、各組織はその縄張りを巡って時には身体を掛ける。
何故、そこまで身体を掛けるのか? 組織にとって縄張りは別名「死守り」という呼び方があるように、死んでも守るという意味がある。それくらい己の面子を掛けているのである。では阿弥陀如来こと藤井学氏に歌舞伎町の縄張りとシノギについて聞いていこう。


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ミカジメ料は闇スロ30万、カジノ50万くらい


──歌舞伎町のシノギはピンからキリまでありますよね?

表に出ていないのが沢山ありますよね、例えばヤクザのシノギだって腐るほどあります、同じ業者間のシノギもある。仕事ができる人はうまくカタギと仕事をしているし、半グレ出身の人間だったら半グレと組んで仕事をしているし、させている。

 だけどそれをみんなが分け合ってシノギしているのか、と言ったら決してそんな事は無い、代紋掛けるシノギもあれば個人でのシノギもある、それこそ中国に人を行かせて、中国で仕事をしてる人間もいるし、それを拾う人間もいるし、色々なモノを運送する人間もいるし、交渉する人も、金出す人も、買う人も、となってくるじゃないですか。

 じゃあ、たとえば闇スロ、闇スロ屋がヤクザに場所を借りて、ケツを持って、で、あそこは手をかけんなよ、ってなって、客引きが客を引いて、闇スロ屋に入れれば一人5千円くれる、とか。そういうところまでシノギになってくる、と」

──今、闇スロット屋は何軒位ありますか?

「10軒満たない数だと思いますよ」

──それらの店が全部ミカジメを払ってる訳ですよね、いくら位か分かりますか?

闇スロの場合は30万でカジノが50万くらいじゃないですかね、細かい数字は分かりませんが」

──博徒はキチンと縄張りがあって、ミカジメをキチンと取っているのは大体理解出来ましたが、神農系はどうですか? いわゆるテキヤさんは?

ちゃんとしている人間はキチンと食えてます。毎年、花園神社でお酉さんとか。神農道、組合があって新宿全体が睦会になっていて。

 的屋は的屋で、花園神社で開催する際には、キチンと縄張りを持っている組織には挨拶に行って、それでちゃんとお祭りを開いて。神農の一家持ちの人間がちゃんと挨拶しに、というのはずっとあるし、新宿にある組織一体となって、それで場を盛り上げて。で、的屋の組織に関東の色々な組織が、義理で縁起モノだから熊手だとかを買って金を落として、という文化じゃないですか。

 その中で水商売の人が来たり、当然のごとくホストがきたり、風俗嬢がきたり、一般客は夕方位までに帰っちゃいますけど、そしたら今度は義理、色々な組織がお茶屋さんで金を落としていく、そんなのもいいんですよ、お祭りだし。キチンと神農系も博徒系も縁故関係になっていてまとまっていますよ、歌舞伎町は。当然関西の組織も含めてですね」

──人が集まる街って、シノギはしやすいじゃないですか。

「勿論そうですね」

──語弊がある言い方かも知れませんが、人を食ってきたわけじゃないですか。悪い言葉で言えば。その食い方の一つとして、ぼったくり、カジノ、博打、野球賭博...。

「もちろん、相撲もうける、トトカルチョもある、それこそハウスも構えてインカジがどんと出てきた、少し前だったらポーカー屋がある、博打で言えばそうじゃないですか。

 そこでじゃあ薬を売りたければ、売りたい人間はそこに群がる、闇スロに群がる奴ら、夜の街に集まる奴ら、それを卸す人たちがいる、運ぶ人たちがいる、となってくるし」

──そこで一つのコミュニティができちゃいますもんね。

「なんですよね。だから、心を黒くしないと食われちゃう街ですよね。間違いなく。

 キャバクラ行ったってそうですよ。金だとしか思ってない。「お嬢ちゃん大丈夫なの、タクシー代これ、帰りな」って、平気でワンメーターで1万取っていく、「いいです」って言える女はなかなかいないですから」