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元極道、沖田臥竜の視点「西宮一級建築士夫妻殺害事件/"被疑者死亡のまま書類送検"に何の意味があるのか!?」

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職務質問を受けた少年 6階から飛び降りて死亡
 3日午後7時35分頃、愛知県豊川市諏訪のマンション6階の通路で、県警の捜査員に職務質問を受けていた少年(19)がコンクリート製の柵を乗り越えて飛び降りた。少年は約11メートル下の駐車場に転落し、頭などを強く打って間もなく死亡した。(後略)
YOMIURI ONLINE 2016年12月04日 01時43分配信(リンク


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写真はイメージです


 "職務質問中の飛び降り"と聞けば、私には思い出さずにはいられない事件がある。

 それは2010年11月に兵庫県西宮市で起きた西宮一級建築士夫妻殺害事件である。


※(編集部)......2010年11月12日、兵庫県西宮市小松西町に住んでいた一級建築士、水田実さんと妻の輝子が殺害された事件。容疑者として無職の男(61歳)とその知人の三宅則行(35歳)が浮上、三宅は水田さんの身体を押さえたことを認めたが、男は、本格的な取り調べを受ける前に自宅マンションから飛び降りて死亡している。2011年、神戸地裁は三宅に懲役25年を言い渡した。


 この事件では主犯とされる男が警察官が見張る前で、自らの自宅に火を放った後に投身自殺をはかっている。

 もしこの自殺がなければ、後に実行犯として逮捕された三宅もどうなっていたか分からない。有期刑では済まなかったのではないだろうか。

「お前が4人殺したんと一緒じゃ!」

 私が三宅と顔がついた(=出会った)時、三宅は検事や取調官からこう責めたてられていたという。

 4人というのは、この事件では一級建築士夫妻と自殺した男以外に、男の妻も首を絞められ殺されていたのだ。

 三宅は「恩があった男から一級建築士夫妻の家に大金があると唆されて、犯行に及んだ」と述べいてる。

 もしも男が自殺していなければ、この言い分も通ったのかもしれない。

 だが、男のほうでも間違いなく三宅に罪を被せた供述をしたような気がする。

 もちろん、どちらの言い分の信憑性を認めるかは判事に委ねる事になるのだが、無期にもならず懲役25数年では、三宅も済みはしなかったのではないだろうか。

 一方、この事件に比べると、飛び降りた少年の容疑は比べものにもならない。

 とても、この少年が、自ら死を選んでしまうほどの重罪を犯したようには私には思えない。

 警察官が駆けつけた事で心理的に追い詰められてしまい、逃げたい一心で飛び降りてしまった、と見るほうが自然だろう。

 もちろん、警察官が現場に急行するのは、女性からの通報を受けた以上、当たり前だ。少年に任意同行を求めたのもごく自然の流れである。

 だが、どうにか少年を飛び降りさせずに済ますことはできなかったのか、と思わずにおれない事件である。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『生野が生んだスーパースター文政 現在、男道(刑務所)にて修行(服役)中』を好評連載中。






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