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歌舞伎町のオンナ

歌舞伎町のオンナ ~歩く焼酎アーの歌舞伎町24時~ 「韓国女子刑務所から歌舞伎町の夜の世界へ」

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歌舞伎町のオンナ ~歩く焼酎アーの歌舞伎町24時~


文/仲河亜輝・構成/影野臣直

歌舞伎町で生きるオンナが徒然なるままに歌舞伎町の表と裏をブッタ斬る!

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毎年花園神社の酉の市でアルバイトしてます


韓国女子刑務所、ウツ、アル中


「おーまいがっ!今日から酉の市やど!」

 突然の雄叫び、失礼しました(笑)。

 RーZONEをご覧のみなさま、はじめまして。

 ワタシは現在、歌舞伎町に小さなクラブを経営している、27歳の自称カリスマママ・アーこと仲河亜輝と申します。

 アーは1年365日休むことなく歌舞伎町に出没し、毎日のように酒に溺れていますので、いつしか付いた愛称(アダナ)が『歌舞伎町の歩く焼酎』なんて呼ばれています。

 どうか、みなさま応援よろしくお願いします。

 アーが歌舞伎町で生きていくなかで起きた、さまざまな出来事や人との出会い・交流などを徒然に綴っていきたいと思っています。もし、歌舞伎町でネタ探し(呑んだくれてる?)をしているアーを見かけましたら、お気軽にお声かけくださいませ。

 さて、2011年10月26日、覚醒剤2キロの運び屋にされ韓国・清州(チョンジュ)女子刑務所で3年間の服役を終えたアーは刑務所(ムショ)ボケに悩まされていました。出所して日本に帰国したアーはしばらく何をしていいのかわからずボーっとしていたのです。

 不思議なもので、刑務所の中では捕まった悔しさと、アーを犯罪者に陥れたヤツへの怒りで、3年間の服役中に出所したらあぁしてやろう、こうしてやろうと爆発しそうでした。

 なのに、いざ出所して日本に戻ってみると、思いのほかカラダが動かず仕事もできず、持病のウツ病が再発してしまったのです。

 働かないので収入のあてがない。仕方がないので、親が小さいころから貯めてくれていた貯金に手を出したのです。それからは無職のまま、貯金を食いつぶしての生活でした。

 このままではいけないとは思っていましたが、悪いことは重なるもので摂食障害も再発し、嘔吐なしの過食時は食費だけでもバカになりません。

 思うにままならない自分にいらだちを覚え、生まれてはじめて両親の前で泣きながら死にたいと訴えました。アー同様、両親も泣き崩れました。でも、死にたいと思って死ねない人は、逆に死にたいといって自分をゴマかすそうです。実際、死ぬ勇気などないくせに......。

 貯金がなくなりかけ失意の底にいるとき、コアマガジンの実話マッドマックス(現休刊中)に連載していた、歌舞伎町のぼったくりの帝王・影野臣直(ジジィ)を紹介されたのです。この雑誌は、韓国の清州女子刑務所でのアーの愛読書でした。淋しさを紛らわすため人気連載『川柳組』(刑務所内から川柳やシャバへの伝言を投稿していたコーナー)の獄中伝言板宛に手紙をだしました。

 それから同じ境遇の人たちと文通をしたり、毎日綴っていた日記や手記を投稿したものが、のちに出版されるアーのデビュー作の『韓国女子刑務所ギャル日記』(2012年=辰巳出版刊行)なんです。

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『韓国女子刑務所ギャル日記』

 話が横道に剃れてしまいました。

 このころのアーはアル中で、手に震えがくるほどでした。毎日現実から逃げるかのように浴びるほど酒を呑み、寝て起きてまた呑むという生活の繰り返しでした。酔いが覚めればふたたび現実。焼酎を持ち歩かないと不安感がハンパなく募り、やがてペットボトルに焼酎を入れ持ち歩くようになりました。

 その当時ついた名前が、歌舞伎町の歩く焼酎ことアーちゃんなんですよ。

 歩く焼酎なだけに、カフェなどでも焼酎のペットボトルを開けては、飲みかけのブラックコーヒーに焼酎を足して呑んでいたんですね。アーの手にかかれば、飲み物が呑み物と変わっていたのです。カフェでブラックを飲んでいると見せかけて焼酎のコーヒー割りを呑む。

 それが当たり前の日課でした。

 周りが驚くことに対して、なんで驚いているのかなって思っていましたし......おーまいがっ! とにかく時間はありましたから、ヒマつぶしに『歩く焼酎ことアーちゃん』ブログを始めたら、少しずつ人気が出てきたんです。

 同時期、影野のジジィの知り合いが店をやることになって、アーも初めて歌舞伎町の店で働くことになります。歌舞伎町といえば日本一の繁華街、お客さんとのアフターでいろんな店にいくようになりました。

 初めてホストクラブに行ったのは、アーが誕生日の時でした。アーの身内で、唯一の夜の人間がイトコでした。イトコは変な声なのに、ホスト上がりのスカウトマンをしてました。