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なぜ「無職男」の犯罪が多いのかヤクザに聞いてみた

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「無職男」の犯罪


 「無職の男性」による犯罪が今も毎日のように起こっています。

 10月16日だけでも28歳のコンビニ強盗、「死刑になりたい」60歳の殺人未遂、15日には「ラジオの内容が気に入らない」71歳のNHKアナ脅迫、14日には50歳のひったくり......と、年齢層だけは偏りがない「無職の男性」たち。 

 一体、どうなっているのでしょうか。

「昔は、どこの街でも親分や若い衆が地元の電波野郎や無職には目を光らせてたんだが......」
 こう分析する引退した某親分にお話をお聞きしました。


──殺人の件数自体は1954年の3081件をピークに減少傾向となり、2013年には939件とはじめて1000件を切りましたが、むしろ無職の犯罪は目立ちますね。

元親分 「無職男」の犯罪はメンタル的なのが多いよね。ヤクザだって人は殺すが、それは、ほとんどが組やシノギを考えてのことだから。とはいえ今は抗争事件も減ったし、ヤクザはほとんどコロシはやってないからね。裁判や家族の生活費、出所後の顕彰とかを考えるとペイしないから。重罰化も進んでるし、使用者責任の問題も大きい。

──それは聞いたことがあります。

元親分 まあ街を守るといっても、(1981年の)深川の無差別殺人事件で「自分に電波がひっついている」と言った川俣軍司はシャブも使ってたよな。そういうヤツもいるにはいる(苦笑)。でも、たいていは最悪の事態にはならないようにヤクザが街を守っていたんだ。

──川俣は「電波」が入っていたことなどから無期懲役の判決を受けてまだ服役中です。今なら死刑ですよね。

元親分 間違いなく死刑だね。川俣は東北の刑務所にいるが、拘禁障害の症状も進んでるらしい。「電波」は一定の割合で出てきてしまうからしかたない。むしろ不況や企業のブラック化、リストラで無職が増えていることも問題だな。無職ってことは、仕事はもちろんだが、守るべき社会的地位がないから、ヤケをおこしやすいんだよ。特に男は見栄っ張りのくせに小心だから、失うとなったら、とことん落ちてしまう。昔なら、町の親分が仕事を紹介したり、一般企業がムリでも、組の事務所で簡単な下働きをさせたりすることもあったんだが。

──なるほど。不良の子どもを親御さんが事務所にあずけるケースも昭和まではありましたね。

元親分 そうそう、昭和まではそういうこともあった。今では考えられないがな。

──いいか悪いかは別として、かつてはセーフティネットとしてヤクザが機能していました。