>  > 菱のカーテンの向こう側105「弘道会幹部が率いた組織が次々と弘道会高山組の預かりに」
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菱のカーテンの向こう側105「弘道会幹部が率いた組織が次々と弘道会高山組の預かりに」

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写真はイメージです


「また、高山組かいな」

 我々の取材に対して、ある関係者は開口一番、こう口を開いた。

 山口組直系組織だった近松組(本部/長野県長野市 2005年、近松博好組長の引退に伴い解散)解散後、旧近松組勢力を中心に結成された示道会。弘道会に参画してからは弘道会若頭補佐、綱紀総括委員長などといった要職を歴任し、弘道会長野勢の中核組織とも目されていた。

 そんな示道会だったが今年2月、組長、若頭がいきなり消息を絶ってしまったこともあり(一説には「インターネットの風評を弘道会本部に咎められた」とも言われているが詳細は不明)、衰退を余儀なくされていた格好だったのだが、このたび高山組長野支部として、再起を図ることとなったという。

 旧近松組の本部事務所をそのまま使用し、弘道会参画後もすぐに重職に抜擢されるなど、直系組織並みの存在感を示していた示道会だっただけに、この一報は「分裂が生み出した悲劇」として、瞬く間に業界関係者のあいだを駆け抜けていった。

 それはそうだろう。山口組五代目 渡辺芳則組長擁立の立役者のひとりでもあった名門の後継組織が、弘道会の主軸とはいえ4次団体になってしまったのだ。話題にならないはずがない。

 そうした中で、高山組にもうひとつ4次団体が誕生したのではないか、という噂も流れている(実際は「加入」ではなく「預かり」という説もある)。

 それは、神戸山口組系会長宅に銃弾を撃ち込んだとして、組長以下十数名が逮捕されることになってしまった吉田総業(三代目弘道会幹部 本部/神奈川県厚木市)である。

 大勢の組員が逮捕後されるのと前後して、近隣住民から裁判を起こされ組事務所も使用できなくなってしまい、「組織運営が困難になっているのではないか」と見られていた吉田総業。一回の発砲事件と引き換えに、この状況を招いてしまったというのであれば、その代償はあまりにも大きい。

「吉田総業の吉田信夫組長は高山組の出身で、高山組時代は舎弟頭にも就いていたほどの大物。その後、弘道会直参昇格を果たし、弘道会の中でも直参、幹部と順調に昇進していった力のある組織だったのだが、それも今回の抗争事件で、内情はほぼ壊滅状態ではないか」(捜査関係者)

 抗争の冬の時代。これまでの抗争では起こり得なかったケンカのやり方がこれからも起きていくのかもしれない。




(取材/文 R-ZONE関西取材班)


このコーナー「菱のカーテンの向こう側」では連載100回を記念して新企画が現在進行中です。詳細は近日発表予定。ご期待ください。