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ヤバすぎるアンダーグラウンドエッセイ from 東北

元四次団体組長・張恭市の「喜多方の帝王、刑務所を行く」

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とある大手暴力団(日本でいちばん有名なあそこですね)からスッパリと足を洗い、現在は被災地復興のため日々汗を流す「喜多方の帝王」こと張 恭市。そんな福島在住の張が被災地の現況から刑務所の実態まで、ヤバすぎるリアルな話を大いに語り尽くします!


男たるもの、ヤクザたるもの、刑務所の中でも!?


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「いい車に乗って、いい物食べて、いい物身に付けて、いい女抱いて......」

 男として最高のステータスを謳歌できる生き方。人より良い物を持って、見栄を張ってこそ、男として名を残せる。

 それをできたのが、一昔前のヤクザだった。

 私が現役の時は、20代後半でメルセデスベンツSクラスに乗り、小物は全てLouis Vuittonで揃え、地元の飲み屋で街で一番きれいだと言われていた女をモノにし、毎日のように豪遊していた時もあった。

 変な言い方だけれど、良い時期にヤクザをやっていて、良いタイミングでヤクザを辞めたと思っている。

 今では「ヤクザは存在すら許さない」と法でがんじがらめ。ヤクザでいるメリットが見出せないこの時代にヤクザを続けている人たちを見ても、もはや哀れみの目でしか見られない。

 それはさておき、そんな見栄を張って生きるヤクザの世界は、なにも娑婆だけに限ったことではない。塀の中でも、ヤクザとしての見栄の張り合いは行われている。

 むしろ、今のご時世、娑婆ではヤクザヤクザできない分、塀の中のほうがその反動が大きいのかも知れない。

『地獄の沙汰も金次第』とはよく言うが、刑務所の中にいても、見栄を張るには何かと金がかかるもので、下着類や運動靴、タオルや石鹸など自分の金で買えるものはすべて取り揃える。

 自分の金で買ったものは『私物』と言い、所持金が無くて自分で購入できない者は、刑務所から支給された物『官物』を使って生活をする。

 現役のヤクザ者たちは、その官物を使用することを良しとせず、毎月限られた購入品目の中で目一杯買い物をし、自分の力量、財力を周りにアピールする。

 100均等で売られているようなものも、刑務所内ではとんでもない金額で売られており、それでも毎月飛ぶように売れていて、全国の刑務所内での売り上げはかなりの金額になっているものと予想される。

 タオル一本にしても、所内で販売されていない色の物を差し入れられたり、他所から移送されてきた時に買っておいた物を持っていようものなら、周りからは羨望の眼差しで見られ、それだけで自慢できる。たかがタオルの色だけで(笑)。

 髪の毛を皆同じく丸坊主にされ、同じ囚人服を着せられ、個性などない世界で、唯一他人と違うところを見せようとするには、それぐらいしか術はないのだ。