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元極道、沖田臥竜が解説「尼の人間は、夏になるとなぜか」

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wikipedeia「須磨海水浴場」より リンク


神戸、須磨のコンビニ。若者グループが乱闘。9人搬送。
24日午後7時半ごろ、神戸市須磨区須磨浦通5のコンビニエンスストア付近で、「催涙スプレーがまかれ、多くのけが人が出ている」と通行人から119番通報があった(中略)。県警須磨署によると、逮捕されたのはいずれも同県尼崎市に住む内装工などの男4人(20~21歳)で、近くの須磨海水浴場から帰る途中だったという。目撃者によると、若者のグループ同士が店外で乱闘を始め、店内でも商品の傘で殴ったり買い物かごを投げたりして暴れたという。路上に水着の男性らが倒れ、パトカーや救急車が集まって一時騒然となった。当時、店内にいた女性は「男たちが『おらー』『殺すぞ』と叫び、誰かが催涙スプレーをまいた。店の中にも刺激臭がたちこめ、自分も目が痛くなった」と話した。(後略)
毎日新聞 2016年7月24日


 つくづく思う。本当に須磨海水浴場に行かなくて良かったと。

 事件が起きた24日のこの日。私も事件現場となった須磨海水浴場に出かける予定であった。

 今年、初の海水浴ということもあり、久しぶりに胸も弾んでいた。

 だけどもだ。胸を弾ませていたのにだ。私は急遽、海水浴を取り止め、事件が起きた時間帯には、六甲の山中を彷徨っていた。

 何をしていたのか。ポケモンのレアキャラを捜していたのだ。

 お陰さまで帰宅後には、何ともいえぬ虚無感に襲われしまったのは言うまでもあるまい。

 だけれども、催涙スプレーに襲われるよりはまだマシではないか。

 もしそのまま、ポケモンGOに熱中していなければ、私も被害者になっていた可能性もあるし、まかり間違えば被害者から加害者になっていた可能性もなくはない。

 なぜか尼崎の若い子は、我々の世代もそうであったが、昔から海水浴といえば須磨なのである。たまに淡路島での出没情報もあるが、おおむね須磨なのである。

 そして、なぜかやんちゃしている若い子たちは、常備品として、催涙スプレーを携帯してしまっており、職務質問を受けた際の対処法まで、先輩たちからレクチャーを受けたりしている。

 そこまで治安は悪くないにもかかわらずだ。

 今回、逮捕された若い子たちも、そういった悪しき伝統を受け継いでしまっていたのかも知れないが、尼の先輩として一言。

 海水浴に催涙スプレーはいらない、である。

 夏の海である。はしゃいで羽目を外してしまう気持ちも分からないことはない。だけど催涙スプレーは、誰も理解してくれない。人様に迷惑をかけないように楽しむことは、最低のマナーではないか。

 こういった被害が毎年のように起きてしまうので年々、須磨での海水浴の規制がうるさくなってきてしまっている。

 暴排条例施行後に、海水浴場で入れ墨を晒すと逮捕されてしまう、という法律ができ、全国で一番最初に逮捕者を出したのも、この須磨海水浴場であった。

 誤解なきように言っておくが、それは尼の人間ではない。

 当時、私もまだ現役のヤクザだったことから、この逮捕に少なからずの住みごごちの悪さを感じてしまったのだが、なんの事はない。よくよく聞いていくと、入れ墨をほっぽり出してシャブを喰らっており、本件は覚せい剤だったのだ。

 思わずズッコケてしまいそうになった記憶があるのだが。

 今もなお、尼崎の若い子たちから愛され続けている須磨海水浴場。

 がんじがらめの中での海水浴など面白くもクソもないではないか。こういった事件が起きるたびに監視を強化されるのだぞ。

 せっかくの夏である。留置場での思い出はいらんだろう。