>  > エンタメも「実話」の時代? リアルな警察やヤクザの映画が人気の背景
映画「日本で一番悪い奴ら」大ヒット公開中

エンタメも「実話」の時代? リアルな警察やヤクザの映画が人気の背景

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『報じられたくないことを報じる』から面白いのは当たり前


 原作者の稲葉圭昭さんには以前からR-ZONEもお世話になっていることですし、映画『日本で一番悪い奴ら』(「ニチワル」、6月25日公開)は「編集部で応援しよう!」となっていたのですが、私たちの応援なんか全然いらないくらいスゴイ人気ですね。綾野剛さんはカッコイイし、ストーリーはリアルだしで、面白いですもんね。よかったです。

 今年は、お正月に公開された二代目東組清勇会(大阪・堺市)のドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』も大ヒットしていますから、「実話路線」が主流になりつつあるのかもしれません。

 ヨシワラはもともとドキュメンタリー好きなので嬉しいのですが、最近のこうした風潮について、作家の宮崎学さんにお聞きしました。


宮崎学(以下、宮崎)「『1984』などを書いたイギリスの作家G・オーウェルが、ジャーナリズムを『報じられたくないことを報じること』と定義しています。『それ以外はPRにすぎない』のだと。僕も同感ですが、日本のマスメディアにはこういう意識はまったくなくて、ずっと『当局のPR担当』として存在してきました。そんなところが作るものなんて、つまんないでしょ? それよりも、警察がひた隠しにしたい不祥事や、ヤクザの日常生活のほうがリアルで面白いのは当たり前なんです」


──なるほど。宮崎さんは、これらの作品をご覧になっていかがでしたか?

宮崎「うーん......。ヤクザや警察の実情を知る者にとっては、特に目新しい内容というわけでもないからね(笑) でも、高倉健や菅原文太が演じるのではないリアルなヤクザや、組織のためにひたすらがんばったのに堕ちていった稲葉さんの哀しみなんかは、まさに当局が最も報じられたくないものなんです。だから、真のジャーナリズム、すごいエンターテインメントとして喝采をもって受け入れられているのだと思います」