六代目山口組系組員に接触成功

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池田組幹部射殺事件のあとに会った六代目系列の組員は、こんなことを言っていた。
「ピンポンダッシュ事件の汚名が晴れた」と。
ピンポンダッシュ事件とは、2015年10月、弘道会高山組組長らが深夜、名古屋市内の山健組健仁会事務所のインターホンを壊して、この騒動で高山組組長を含む弘道会側の組員7人が愛知県警に逮捕されたという事件である。
普通に考えれば、敵対組織の事務所に行き、暴力沙汰になり、インターホンを破壊することは、けっこう凶暴な出来事であるが、この騒動が、子供たちがイタズラでよくするピンポンダッシュに例えられてピンポンダッシュ事件と呼ばれたことから、世間では、珍事件扱いにされた。
実際の凶暴性はともかく、ユニークな呼び名がついたせいで、弘道会高山組とその関係者らは「笑い者扱いにされた」と、身内であるはずの六代目側組員たちもそう解釈していたことがこの事件の一番悲しいところである。
話を戻そう。冒頭、「ピンポンダッシュ事件の汚名が晴れた」と言っていた六代目系列の組員に、ヒットマンが逮捕されたことで「喜んでいる場合ではないのでは?」とさらに質問してみると、今度はこんな答えが返ってきた。
「あのヒットマンが替え玉かどうかまでは俺たちクラスには分からないが、これで世間の目が変われば御の字ですよ」
確かに敵対組織の幹部を射殺までしたら、ヒットマンの所属していたという高山組の名が、"恐怖の高山組"とか"殺しの高山組"として世間にとどろくだろう。だが、それを喜んでいる六代目の組員たちの姿を見ていると、そもそも何のための池田組幹部射殺だったのか?と思わないこともない。
運転免許がなく、毎朝ひとりで送迎の車を待っていた池田組幹部を狙った事件である。貴重な人命が失われ、さらに、ヒットマン自身も長い懲役に行かなければならないという大きなリスクを背負っての射殺である。言うまでもなく一大事である。それが、ピンポンダッシュの汚名が晴れたとかどうとか、そういうことはもうどうでもいいのではないだろうか。
そもそもピンポンダッシュと呼びはじめたのは、ネット住民たちである。池田組ではない。
複数の六代目系列の組員と接触した感触だが、今のところ、六代目側の全組員が神戸山口組と抗争したいと思っているわけではないように思える。一部の好戦派だけが前のめりになっているように見える。つまり、六代目山口組の内部は一枚岩になりきれてはいない。
本来ならば、一致団結しなければならないのは神戸側よりも六代目側のほうではないだろうか? ピンポンダッシュの汚名が晴れた、などと喜んでいる場合ではないのではないか?
しかし、射殺事件が起きた事実はもう消せない。
(取材/文 藤原良)
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