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元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

人殺し野郎の気持ちを推し量ることに何の意味があるのか教えてくれマスコミさんよ

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昨年12月、兵庫県加古川市の河川敷で、大阪府吹田市のアルバイト店員、Oさん(20)の遺体が見つかった事件で、警察がOさんの自宅を調べたところ「私に何かあったら疑ってほしい人がいる」というメモが残されていたことがわかりました。さらにメモの内容から加古川市に住むアルバイト・礒野和晃容疑者(21)が捜査線上に浮上、殺人の疑いで逮捕されました。礒野容疑者はOさんから現金約100万円を受け取っており、「その金でバイクを購入した」など淡々と供述していることが分かりました。


ご遺族の感情を第一に考えてやってくれないか

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コトバンク デジタル大辞林より(リンク

「私に何かあった時には、疑って欲しい人がいる」とメモを残していたくらいだから、彼女は何だかの身の危険を感じていたということなのだろう。彼女にそういった恐怖を与えていたのが逮捕された磯野なのかどうかはわからないが、磯野は彼女の殺害を認め、「淡々と事件について語っている」という。

「淡々と」。

 人ひとりの命を奪っておいて、「淡々と」

 もともとは警察発表にあった言葉であるのはわかるが、マスコミもよく「淡々と」などと言えたものである。

 人殺し野郎がどんな態度で自供しているのかなんて、視聴者が知ったところで何になる? 取り調べ室でヘラヘラしてたら、「嬉しそうに自供しました」とでも報道するのか?

 かりにだ。磯野が淡々と殺害を供述していたとしても、だ。彼女のご遺族の方の気持ちを察した場合、淡々などという言葉が適切かどうかの判断すらできなかったのだろうか。娘を殺害され、淡々と容疑を認めている、という表現が、どれだけ残された人の心を傷つけるか、理解できないのか。

 ご両親の話では、彼女は無駄遣いをせず、お小遣いを貯めていたという。遊びたい時もガマンガマンと思いながら、欲しい物もガマンガマンと思いながら、お金を貯めていたのだろう。そんな彼女の未来を磯野は、奪っているのだぞ。

 警察もよくもまあ、磯野に淡々とさせているよな。手ぬるすぎやしないか。そのくせ、事件の肝心なところは発表しない。「これから捜査していく」と言ってはぐらかしている。何も言えないなら、淡々という表現も別にいらんだろ!

 メディアもメディアで、もう少し配慮しても良かったんじゃないか。磯野には、いくらだって罵詈雑言を浴びせてやってもいい。ただ、そちらばかりに夢中になって、ご遺族への配慮を忘れてしまっては、何の意味もない。

 ......私が17歳の時に、私の地元でも今回の事件と似たような事件が起きた。

 その時には、私なんかも、ある人物の写真を警察官に見せられ、「見覚えがないか」と訊かれたりしたのだが、今回の事件とは違って、結局、時効を迎えてしまった。

 人の命を奪うことに、是非はない。絶対に犯してはいけないことだ。なかでも、女性や子供、そしてご老人たちに手をかけるなど断じて許されることではない。

 当局には、せめて磯野に、淡々と話をさせるようなことだけはやめてもらいたい。

 人権? こんな奴に必要だと思うか?




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。現在、本サイトで小説『死に体』を好評連載中。