>  > 石川県出身、声優志望の青年が在特会に入った理由、辞めた理由
憂国我道会・山口祐二郎の「行動する若者たち」シリーズ

石川県出身、声優志望の青年が在特会に入った理由、辞めた理由

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山口祐二郎が、同世代の若者の今に迫る連続インタビュー集「行動する若者」シリーズ。今回は、在特会の元会員であり、自らも東京青少年の会という団体の会長をつとめていたという冨成一秋さん(23歳/インタビュー当時の2015年秋のデータ)に話をききました。


はじめに


 読者の皆様には『在特会(在日特権を許さない市民の会)』をご存じの方もいると思う。2014年10月に、大阪の橋下徹市長と、桜井誠元会長(当時会長 2014年11月に引退)が面談をし、口論となり喧嘩をしたのがニュースで話題になったのを知っている方もいるかもしれない。

 在特会はその名の通り、日本に住む在日朝鮮人には特権があるとして、それを許さないという活動をおこなう市民団体である。しかしながら、在日特権の有無は後にインタビューで話をするが、制度の問題への抗議ではなく、外国人排他という排外主義を前面に押し出している。

「朝鮮人は出て行け!」

 コリアンタウンや朝鮮学校などで、このようなヘイトスピーチ(差別扇動表現)を叫ぶ在特会の活動は社会問題となった。国会ではヘイトスピーチの法規制が審議されているし、大阪ではヘイトスピーチへの対処に関する条例も可決された。

 ヘイトスピーチとは、人種、性的思考、性別、宗教などの、生まれついて変えることのできない、または変えることの非常に困難な属性、社会的弱者のマイノリティーを偏見、差別する表現行為である。

 そう、在特会は、日本の人種差別団体である。人種差別団体といえば、かつて戦時中にユダヤ人を差別し大虐殺をおこなった、アドルフ・ヒトラー率いたナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)が世界的には有名だろう。そのような悲しい歴史もあり、世界的に差別を許さない空気はできているが、いまだに人種差別団体は消えない。現在でも、ドイツではナチスと類似する、またはナチスのイデオロギーを継承するネオナチがいる。アメリカでは、白人至上主義団体を唱えるクー・クラックス・クラン(略称 KKK)がいる。そして、日本では在特会がいる。

 私は、最近まで在特会の活動に精力的に参加をしていた青年と議論をしてみることにした(山口祐二郎)。


きっかけはユーチューブ


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街頭演説中の冨成さん YOUTUBEより

──(山口)いつから在特会の活動を始めたの?

冨成 上京をした19歳の時からだね。その時期は、フジテレビの韓流押し偏向報道に抗議をする、フジテレビデモが盛り上がってたんだ。その少し後に、韓国大統領の李明博が、天皇陛下に謝罪要求をしたり、竹島に上陸したりして、嫌韓ムードが広がっていった。

──在特会の活動に至るまでは何をしていたの?

冨成 俺の出身は石川県。地元でバイロットを養成する高校に通ってた。

──パイロットにはならなかったの?

冨成 ならなかったね。

──どうして?

冨成 パイロットに興味ないからね。

──なんだ、なかったのか。その後、都内に上京したの?

冨成 そう。声優の専門学校に入った。新聞奨学生でね。新聞配達は大変なんだよ。

──新聞奨学生は大変だよね。声優の専門学校に通いつつ、朝夕に新聞配達をしながら在特会の活動に参加するようになったの?

冨成 うん。ただ、あんまり声優の専門学校は行ってなかった。高校生の時から在特会の活動動画をユーチューブで見て知ってたんだ。桜井さん(在特会元会長)の役所シリーズって分かる? 桜井さんが役所の人間に説教している動画を見て、面白いなあと思ったんだ。だから東京にいるし、在特会の活動に参加しようと思ったんだ。