>  > 拳銃を奪われた警察官が被弾するという事件を防ぐことができなかった神奈川県警のオソマツ
女性週刊誌記者がテレビでは報道されないニュースの裏側を解説

拳銃を奪われた警察官が被弾するという事件を防ぐことができなかった神奈川県警のオソマツ

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14日午後2時頃、神奈川県横須賀市久里浜の市営住宅の通路で、刃物を持った松木貴嗣容疑者(37)と警察官がもみ合いになり、拳銃を奪った松木容疑者が神奈川県警浦賀署の男性巡査部長(30)に向かい発泡、うち3発が巡査部長の右足と右腕に命中し重傷を負うという事件が発生しました。


シロートが警官から銃を奪い発砲!


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写真はイメージです

「母に殺されるーー!」意味不明な大声をあげ、刃物を振りかざして騒いでいた男が、駆けつけた警察官から拳銃を奪って撃ち、警察官に重傷を負わせた。

 この警察官は神奈川県警の駐在所に勤務する巡査部長で、足などを3発撃たれながらも男を取り押さえて逮捕した。幸いにも巡査部長は、命に別条はないという。なお、警察に通報したのは松木容疑者本人だったという情報もある

 それにしても、無職の、おそらくは引きこもりであっただろう37歳青年が現職の警官から銃を奪うことは果たして可能なのだろうか? 北海道警元警部の稲葉圭昭さんは「報道だけだとわからないけど、この巡査部長も必死だったんでしょう。失敗は取り返せたからよかった」と前置きをした上で、首をひねる。

「しかし、気になるのは、なぜ犯人が銃を奪って撃てたのかということです。巡査部長も油断していたのでしょうが、 制服警官の場合、普通は腰の周囲にホルスターで固定しており、簡単には奪えない。もちろん奪ったところで普通の人にはなかなか撃てるものではないし、ましてや当たるものではありません」(稲葉)

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『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』講談社

『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(講談社)や『警察と暴力団 癒着の構造』(双葉社)などの著書のある稲葉さんは、現役時代はヤクザなどと文字通りの"死闘"を経験してきた。

「オレは学生時代は柔道をやってたけど、柔道とケンカは別です。場慣れしていないとダメなんですが、それをわかっていないと、こういうことが起こってしまう。それから、そもそもなぜ独りで行ったのかも疑問ですね。こういう時は絶対に単独で行かず、所轄署や通信指令室、パトカーに応援を頼むよう指示されています。また、駐在所員や交番勤務のおまわりさんは、地元の情報を集めるのが仕事であるが、把握できていなかった可能性もありますね」(稲葉)

 疑問の多い事件であるが、果たして真相は解明されるのだろうか。ともあれ被害に遭った巡査部長の一日も早い回復を祈りたい。


(取材/文 熊野水樹)