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今井亮一の「裁判傍聴バカ一代」R-ZONE出張版

交通事故死の増加に、国家公安委員長が「抜本的対策を見直す」と唱える意味とは?

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 交通取締りを受けて青キップを切られた違反者は「反則金」を納付することができる。その納付額は、1987年に1,000億円を超え、以後はだいたい800億円前後で推移してきた。
 ところが、2011年に700億円を割り、2014年は約622億円にまで減少していたのだ。
 減少の原因は、死亡事故の激減により、いわばモチベーションが下がったのではないかと思われる。
 


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参考資料:「交通反則通告制度の運用状況」。反則金の納付額は2014年に622億円まで下がった。


 だがっ、たった4人とはいえ死者数が増加に転じ、国家公安委員長が「抜本的に対策を見直さなければならない」と述べた。
 これはもう、交通取締りがどかんと増えるに違いない!
 
 現場の警察官たちは数字で管理される。
 取締りにおいては、検挙した違反が危険で悪質だったかどうかではなく、純粋に数字が実績、成績になる。
 数字を稼げない警察官は「無能者」とされる。
 当然、善良な運転者がついうっかり、ほんの少し違反してしまいそうな場所、すなわち「猟場」で待ち伏せることになるはず。
 運転者に見つからないよう身を隠すことに夢中で、現認がおろそかになり、無実の運転者を取り締まったりもするはず。
 
 多くの運転者たちは「安全運転してれば大丈夫」と思ってるようだが、そんなのんきな思い込みは通用しない。
 今年は、もちろん安全運転に徹するのとはまた別に、ずるい待ち伏せ取締りから財布と免許証を守る運転をこそ心がけるべし!


(取材/文=今井亮一)



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(写真はイメージです)








今井亮一 プロフィール
いまいりょういち●交通ジャーナリスト/マンガ原作者/作家。著書は『交通違反ウォーズ!』(小学館)、『なんでこれが交通違反なの!? 警察は教えない126の基礎知識』(草思社)、『裁判中毒 傍聴歴25年の驚愕秘録』(角川書店)など多数。
ブログ「今井亮一の交通違反バカ一代」http://ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com/
メールマガジン「裁判傍聴バカ一代」http://www.mag2.com/m/0001035825.html