>  > トウゴマ殺人未遂事件で発覚した日本に溢れかえる「毒草」一覧。自分に保険金が掛けられていないか確認を!?

トウゴマ殺人未遂事件で発覚した日本に溢れかえる「毒草」一覧。自分に保険金が掛けられていないか確認を!?

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配偶者を毒殺するという事件はかなり昔から起こっていることだが、11月30日、栃木県の宇都宮市でまたまた発生したようだ。今度の被害者は自衛官の夫。別居中だった妻が夫のアパートに入り、いつも飲んでいる焼酎に毒を混ぜたというものだった。殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、鹿毛陽子容疑者(33)。警察によると、女が使ったのは、「トウゴマ」という植物から抽出される毒物。トウゴマはインドや東アフリカなど熱帯地方が原産の植物で、種からとれる油は「ひまし油」と呼ばれ、工業用として流通している。


薬と毒は紙一重。生薬にはご用心!

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「トウゴマの種」。出典:http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090715/173012/0715mitsui2.jpg

 専門家に言わせると、トウゴマの種を搾ったカスには猛毒が含まれているという。 東京薬科大の三宅助教は「リシンという猛毒が含まれていて、搾ったカスから1%くらいとれる。」なんと、フグ毒のテトロドトキシンよりも強い毒というのだ。

 リシンは猛毒物質であり、致死量以上であれば当然死に至る。ある状態でリシンに被爆すると、呼吸困難、発熱、咳、吐き気などと共に身体全体が硬くなり、発汗やチアノーゼ、血圧降下などが続いて発生。摂取した量にもよるが、36時間から72時間で死に至る。

 事件が最初に発覚したのは今年9月。鹿毛容疑者と被害者の夫はすでに別居していたのだが、ある医療品の販売会社から「鹿毛容疑者が偽名を使って毒劇物に指定の薬物を購入しようとしていた」という通報が警察に入ったのだ。警察が夫に確認したところ「過去に焼酎を飲んだら体調を崩したことがあった」と話したというので、家にあった焼酎を分析。この時にはトウゴマとは別の毒の成分が入っていたという。
 この通報により夫が一人で暮らしている自宅を警戒していた警察は、先月、夫の自宅に入っていく鹿毛容疑者の姿を確認。その後の検査にて、白く濁った焼酎を分析したところ、トウゴマから抽出された毒の成分が検出された。

 現在、トウゴマの取り扱いに関しては日本では規制がない。そもそも、今までこのように"活用"する者が居なかったという理由もあるだろうが、基本的に日本は毒物の取り扱いに関して非常に甘いところがある。

 過去にも、農薬に含まれる毒となる劇物を用いての殺人事件もあったが、そもそも、農薬ではなくて人間が服用する薬にも毒となる成分が用いられている。

 例えば「トリカブト」。漢方では、この根の部分を薬に配合しているが、心臓の疾患を抱える人への強心作用、さらに痛みを抑える鎮痛作用としても用いられる。ただし、量を誤ると殺人の道具へと早変わりする訳だ。


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「トリカブト」の花。出典:wikipedeia


 また「ヒガンバナ」の地下茎は、乾燥させて皮膚に塗ると消炎作用があることで知られているが、毒性が強いので服用することは禁じられている。


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「ヒガンバナ」の花。出典:wikipedia


 さらに「クララ」という植物は、地上部が枯れる秋に塊根(かいこん)を掘り、適切な方法で処理して天日ですみやかに乾燥させたものを生薬(しょうやく)として用いている。量を間違えると神経が麻痺し、呼吸停止を引き起こす。


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「クララ」の花。出典:"Wiki letter w cropped" by Derivative work by Thumperward from:File:Wiki letter w.svg: Jarkko Piiroinen


 いずれにしても、いつ、だれが、どのようにして今まで取り上げられなかった毒物を用いて毒殺を計画するのか分からない時代だ。ネットでは、様々な毒物の情報がここかしこと掲載されているため、個人的に毒物を作ることは非常に簡単だ。
 
 これからは、家で自分が管理しきれていないものを配偶者によって提供される場合、先に相手に食べて(毒味)もらってから食べた方がよいのかもしれない。


(文=生類憐みの令)