>  >  > カチンと来てしまいそうなものには近づかない事が、懲役生活の鉄則なのだ。
俺の、最後の獄中絵日記 第232回

カチンと来てしまいそうなものには近づかない事が、懲役生活の鉄則なのだ。

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。

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仮釈狙い作戦

2013年(平成25年)8月28日

訓練生となってから2ヶ月以上が経過しているが、
俺はCADの訓練生以外と会話したことがない。
今回は何としても仮釈を狙っているからナ。
今迄のようにケンカしてすぐ懲罰、なんてわけには行かない。
初犯の少年刑務所だから、何ていうのかナ、そういうノリなんだよ。
いわゆる番長みたいのがいたり、子分のようなのがいたり、
肩で風切って歩いてるのがいたり。
ヘタに会話して口の利き方知らない風な事言われりゃ収まりがつかないだろ。
我慢するのも苦しいし、一番いいのはカチンと来てしまいそうなもの(人)には近づかない事なのだ。
長い懲役生活で出した俺の結論だ。

そんな感じで頑張ってるから、工場から誰がいなくなって、新人が何人あったとか全くわからない。
俺が来た時40人ぐらいだったのが昨日あたり46人と随分増えていたのに気付いたが、
今日まとめて4人が取り調べとなってあがった。
顔もわからないから気にならないが、
事の発端は舎房で3人からいじめを受けていたらしい。
このいじめの問題はテレビのニュースでよく耳にするが、
決してシャバだけの問題ではない。
塀の中のいじめの方が陰湿かもネ。
何があったか知らないが、いじめられてた本人は運動時間に「いじめを受けているので工場を出ます」と直訴。
連行されたあとに芋づる式に3人連れて行かれて舎房一つが全滅した。
むこうでチンコロするのもどうかと思うが、いじめてた3人も情けない。
と、こんな風なところだ。

バチバチのケンカは無いんだネェ。


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