>  > 工藤明男緊急寄稿「山口組の分裂と関東連合の壊滅」
日本の裏社会で今、なにが起ころうとしているのか?

工藤明男緊急寄稿「山口組の分裂と関東連合の壊滅」

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色眼鏡なしで当事者の発言を読む

  元関東連合の僕が書くので、このタイトルでテーマをまとめるのが良いかと思い筆をとらせて頂いた。

 前置きしておくが、僕は活動の一つとして執筆をしているが、ジャーナリストでもなければプロの記者でもない。ましてや暴力団にそこまで詳しい情報通という訳でもない(専門の記者に比べれば、という基準ではあるが)。
 
 拙著『いびつな絆 関東連合の真実』と同様、僕のスタンスはあくまでも〈当事者としてのノンフィクション作品〉という性質のものであり、当事者だけが持っている自身の経験や、身のまわりの関係者から得た情報や記録をもとに執筆を行っている。取材や資料に基づいて作成されたノンフィクション作家の作品とはスタンスの異なるものである。

 プロの記者が、長年培った取材力で得た情報は、さすがに貴重なものと言えると思う。だが当事者の発言にも一定の価値はあるのではないか。もちろん当事者の発言は主観に流れやすく、自分の願望や思い込みも混じりやすいという危険性はあるが、それを差し引いても、なにがしかの意味はあるだろう(と思いたい)。そして僕に限って言うならば、元々関東連合という組織の中枢にいただけに、こと関東連合についての自分の発言には冷徹なまでの客観性を強いるように心がけているつもりだ。そんな僕も含め、元当事者であった者ならではの意見と客観的視点にどの程度価値があるのか、読者の方々におかれては自分の目で見て判断して頂ければ幸いである。

 前置きが長くなった。要するになにが言いたいのかといえば、今回の山口組分裂騒動の首謀者が誰であるかとか、分裂の真実がなにであるかなんてものは、六代目山口組と神戸山口組それぞれが出している声明文(とでも言うのだろうか。その世界に詳しくない僕には正式名称はわからないが)を素直に読めば、深読みせずとも明らかなのではないだろうか?ということなのだ。

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神戸山口組が友好団体に送付した書状

「御挨拶」と題した神戸山口組による書状では、「現山口組六代目親分」を名指しで利己主義と批判している。それ以外にも現在の山口組はこれまでの山口組の伝統や田岡一雄三代目の意を「冒涜している」云々と真っ向から否定し、とにもかくにも「歴史と伝統ある山口組を未来永劫残す」ことを目的に有志が立ち上がったといっている。

 それに対して────という言い方が正しいのかどうかは正直わからないが、司忍六代目親分のものとされる手紙の内容は、だいぶ抑制されたもののように思える。