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俺の、最後の獄中絵日記 第208回

試験勉強の敵は、もっとも近くの娯楽だったヨ。

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらい月形刑務所で服役中だった後藤武二郎は、ある日、たまたま目にした職業訓練募集の張り紙に深く考えず応募したところ、まさかの当選。住み慣れた北海道を離れ、九州は佐賀少年刑務所へ移ることになってしまった。


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つけっぱなしのテレビ

2013年(平成25年)8月4日

ここでは雑居のテレビは液晶でリモコン付き。
休みの日は朝9:00〜昼メシ前まで。昼は1:00〜夕メシ前まで。
そして布団も一日中敷きっぱなしでOKなのだ。
ここだけが唯一この刑務所の恵まれた部分だ。
よし。布団に横になってじっくり試験勉強の本を読もう。

...なんて思ってもできないネ。
メシを喰って横になりゃあ眠くなる。
だいたい勉強した経験が無いんだから本読むだけで頭になんか入るわけないよネ。

何より俺の敵はテレビ。
「とりあえずテレビを消して勉強しよう」
なんて自分勝手な意見はいけないと、オヤジの訓示があったように
自分の都合を押し付けるわけにはいかない。
かといって部屋の3人のモチベーションが全て一緒になることもないので
やはりテレビはつけたまま一日過ごすことになる。
なるべく音量も小さめにしてはいるものの、
いつの間にかテレビから聞こえてくる知った曲や唄、笑い声には
無意識に反射していつの間にかテレビに引き込まれている。

ハッと気づいて横を見ると2人ともテレビに釘付け。
感動の場面ではペンを持ったまま泣いたりしている。

テレビの魔力に勝てないで試験に受かるの?

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