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FtM琥太朗のYARICHINダイアリーズ 第20回

FtM琥太朗のヤリチンダイアリーズ新章スタート「SWEET ROSE 〜薔薇の香りのする女編①」

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女性のヒモ歴ン十年。サオはなくとも、貢ぐ女には事欠かない。天性の女たらし、琥太朗。
そんな「身体は女性、心は男性」の琥太朗の新シリーズは、ズバリ「ヒモになるきっかけとなった女」との出来事。
ヘタな官能小説よりも濃厚でリアルな体験を読んで、リア充も非リアも思い切りhshsしちゃって!


一目惚れ

 今回はオレがヒモになるきっかけを作った彼女の話をしたいと思う。
 オレが彼女に出会ったのは、23~4歳頃だったと思うが、記憶が曖昧で定かではない。でも彼女の強烈な出で立ちや個性は今でもよく覚えている。

 初めて会ったのは、オレお得意の「伝言ダイヤル」だった。午前中には電話で連絡を取り合い、お昼に高田馬場駅前で待ち合わせという流れになった。オレがこの彼女と会おうと決めたきっかけは、彼女の声だった。とても綺麗なハイトーンで、話し方は少しゆっくりしていたが、その話し方になんとなく上品さを感じた。オレはまだ見ぬ相手に一目ぼれした感覚を覚えた。そうして普段電車に乗って移動するのが億劫なオレが、いそいそと高田馬場まで電車に揺られていくことになった。

 駅に着いたのは、約束の10分前だった。オレは久しぶりに緊張していたので、喉がカラカラになっていた。約束場所は駅前にあるファーストフード店で、すぐ目の前にその店舗はあった。オレは先に店内に入ってドリンクでも注文しようかと悩んだが、すれ違いになるのも怖かったので、渇いた喉をひりつかせながら店舗の前で待つことにした。そして約束の時間の10分後にやっと待ち人が現れた。

「ごめんねぇ~!遅れちゃったね」

 彼女は満面の笑みでこちらに向かってきたが、実はあまり申し訳なさそうではなかった。オレは約束の時間を過ぎたあたりから、少しづつ不安に駆られていたが、彼女の姿を見た瞬間、頭の中にあった色々なモノが一気に吹っ飛んだ。服装はシンプルなワンピースだったが、多分ブランド物だろうという感じがした。それに手にしていたバックに腕時計なんかもブランド品だった。それらの品々が主張することもなく、彼女は至って自然に着こなしていた。それは彼女自身がとても上品な感じで、そしてシンプルに綺麗だった。派手さや目立った所がこれといってあるわけではなかったが、とても調和が取れていて、自然に目を引く感じだった。オレはそんな彼女を見て、改めて一目惚れをした。

「結構待ったかな?怒ってる?」

 彼女はオレの顔を覗き込むような仕草でそう言った。オレは心臓がバクバクしていたのに加え、喉がカラカラだったので上手く言葉が出なかった。それでも何か喋らないと焦って、余計に言葉に詰まってしまっていたオレを見て、彼女はオレの手を引いて店の中に入った。

「外で話すのもなんだから、中でゆっくり話そう!」

 彼女はそう言って空いてるテーブルを探し、店舗の奥の方にあった空席を見つけてオレをここで座るように促した。

「ちょっと待っててね」

 そう言って彼女はカウンターの方に向かってしまった。オレは取りあえず言われたとおりに大人しく席に座って待つことにした。間もなくハンバーガーのセットを乗せたトレーを持って彼女が戻ってきた。

「お待たせ!適当に選んじゃったけど...良かったよね?」
「あっ...はいっ!」
 
 オレは慌てて答えた声が、少しうわずってしまった。それが恥ずかしくて顔が赤くなるのが自分で分かった。

「やっと喋ってくれたね。」

 彼女はふふっと笑いながらオレの向かいの席に座った。その瞬間、何とも言えない、とてもいい香りがした。その時は何の香りか分からなかったが、普通の香水ではないと分かった。オレはあまり香水が好きではなかった。あまり強い香りを嗅ぐと、頭が痛くなるからだ。でも彼女から香る匂いは不快なものではなく、あたかも彼女の体臭なのではないかと思うくらい自然で、でも身体の奥を熱くさせるような香りだった。後で知ったが、その香りは「薔薇」の香りだった。

 


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(続く)

   

kotaro_profile01.jpg著者近影 最近ちょっと太り気味


琥太朗(こたろう) エイプリルフール生まれ。おギャーッと生れてきたは良いが、母親の腹の中にチンコを忘れてきてしまった先天性FtM(性同一性障害者。女→男)。父親の強烈な女好き遺伝子をきっちりと受け継ぎ、10代後半からその才能を開花させる。現在はホルモン注射のみの治療だが何一つ不自由なくFtMとしてエンジョイライフを送りつつ、トラック運転手として日々荷物と格闘している。

編集部から
FtMとは、Female(女性)to Male(男性)の略称で、ひらたくいうと「身体的には女性に生まれついたけれど、自分は男性である、と思っている人」のことです。水商売で働くオナベさんも広い意味ではFtMに含まれるそうですが、オナベ=FtMというわけではありません。水商売以外で働くFtMもいっぱいいるし、なかには同僚にFtMと気がつかれていない人もいます。他の社会と同様、真面目に働くFtMもいれば、そうでないFtMもいるし、モテるFtMもいれば、非モテFtMもいるのです。この連載では、現在トラック運転手として働く琥太朗が、これまでいかにして女性を食いまくってきたのか赤裸々に告白していきます!