>  > 元極道が感動「カタギにだって、女性にだって、立派な任侠はおるもんや」
元極道の異色作家・沖田臥竜のニュース解説  「プロ」はニュースはこう読む!

元極道が感動「カタギにだって、女性にだって、立派な任侠はおるもんや」

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テレビ、ラジオ、新聞はかならずしも事実を報道しているとはかぎらない。それは「嘘」を伝えているということではなく、都合の悪い情報をあえて伝えないことで世論をある特定の方向に誘導しようとしている可能性もある、ということである。そこで過去に何度もテレビ、ラジオ、新聞で「報道された側」(笑)であり、報道と事実のギャップを身を持って知っている男でもある元ヤクザ、現在作家の沖田臥龍に、「ニュースの読み方」を指南してもらう!

銃口の前に身を晒し、命がけで客を守る

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「銃突きつけられても...女性行員、両手広げ客守る」YOMIURI ONLINE(リンク

「銃突きつけられても...女性行員、両手広げ客守る」
YOMIURI ONLINE 2015年07月26日 10時04分
 福岡県久留米市の筑邦銀行東合川支店で起きた強盗未遂事件で、犯行時の様子を間近で見ていた60歳代の女性客が25日、支店内の緊迫した状況を読売新聞に証言し、「女性行員の勇気ある行動に助けられた」と振り返った(中略)。

 女性客と男の距離は2~3メートルほど。年長の女性行員はカウンターに向かったが、男は「撃つぞ」「早くせんか」と何度もまくしたて、天井に向けて2発撃った。

 さらに男は、女性客の近くにいた若い女性行員に「お前が金を入れてこい」と銃を突きつけた。しかし、行員は「私はお客さまを守る義務があります。お金は入れられません」と両手を広げて女性客の前で立ちはだかった。「犯人の声に負けない大きな声だった」という。男は落ち着かない様子を見せ、しばらくして店外に出て行った。(後略)


 いきなりチャカを目前に突きつけられ
「金をバックに詰めんかいっ! おうこらっ!」と迫られれば、大抵の者は
「はっ! しばしお待ちをっ‼︎」とこたえ、銭をバックに詰め込むか、良いところ銭を詰め込む動作をトロつかせ、時間を稼ぐかぐらいのものだろう。

 だがこの銀行の女性員の方は違った。

「はよさらさんかいっ!」的なコトを言われ、かましの威嚇発射をされているにも関わらず、客の前に立ち塞がり、
「私はお客様を守る義務があります。お金は入れられませんっ!」と断固要求を拒否したというではないか。

 率直に言おう。私は感動したぞ

 持って生まれた正義感もあろうし、親御さんの育て方も素晴らしかったのであろうが、この女性員のおかげで居合わせた人達は、どれほど頼もしく感じたことだろう。

 何が凄いって、一瞬の起こりえない事態に対して、瞬時にそういう行動をとれたコトが凄い。

 日頃思いつき(かどうか知らんが)でやっている、万が一の強盗に備えた対象法という名の茶番劇を何十回やったからといって、これはとれる行動ではない。

素晴らしい使命感の持ち主じゃないか!

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 私も、二次団体の執行部入り以前の若衆の頃、親分の公務に「組長付き」として、一年程付かせていただいた経験がある。

 大きなドンパチもない時代だったが、何が起きてもおかしくない世界だったので、付き従う時は常に気を張って任務にあたっていた。

 その頃にチャカを向けられれば、立ちはだかれたかというと、立ちはだかれたと思う。

 それは、そういう「覚悟」を常に肚に座らせるように努めていたからなせる技であって、銀行員の、しかも女性の方が、使命感でそういう所作を普通はとれないのではないか。

 世の中、まだまだすてたものではない。若い世代を簡単に「ゆとり世代」とひとくくりにまとめるのは大間違いであるコトを再認識させられた。銀行側も素晴らしい方を採用できたものである。

 久しぶりにニュースを見て、いい気分にさせていただいた。




沖田臥竜
兵庫県尼崎市出身。日本最大の暴力団組織二次団体の元最高幹部。前科8犯。21歳から29歳までの8年間服役。その出所後わずか半年で逮捕され、30歳から34歳までまた4年間服役と、通算12年間を獄中で過ごす(うち9年間は独居)。なお、沖田の処女小説は本サイトで近日連載開始。乞うご期待!