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俺の、最後の獄中絵日記 第114回

恐怖! 謎のポスト

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は現在、北海道は月形刑務所で服役中。こんなことは今度で最後!と心に決めた武二郎は、今のみじめな境遇をいつまでも忘れないために、日々の暮らしを支給された唯一のペン=ボールペン1本で描くことにしたのだった。


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恐怖! 謎のポスト


2013年(平成25年)4月27日

都市伝説......(X-fileのBGMとともに)

あなたの身近にもありませんか。

なぜこんな物がこんな場所に? そして誰が何のために?と思うようなものが。

ここ月形刑務所にも、それは確かに存在しています。

対面舎房の雑居の廊下から工場へ行くための大通路に続くドアの出入口にそれはあるのです。

誰にも触れることを許さずに来たような真新しいポスト。

箱には大きく「提案箱」と書かれています。

いったい誰が何の目的でここに設置したのか、はっきりとした事実を知る者は誰もいません。

受刑者の間では、相次ぐ刑務所の不祥事に業を煮やした刑務所よりもっと上の組織の人間たちが、その対策のひとつとして受刑者の生の声を聞き入れるという目的で設置を命令したものではないか、という噂がささやかれてます。

もしもこれが本当なら、受刑者の本音が刑務所の上まで届くかもしれない有効なアイディアといえます。

しかし、私をはじめここの受刑者は全員、これがいったい何のためのポストなのか、新入当時から一度も刑務所側から説明を受けた事はありません。

謎のポストは、確かに存在します。

信じるか信じないかはあなた次第です。

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