俺の、最後の獄中絵日記 第110回

三分の理

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前回までのあらすじ
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は現在、北海道は月形刑務所で服役中。こんなことは今度で最後!と心に決めた武二郎は、今のみじめな境遇をいつまでも忘れないために、日々の暮らしを支給された唯一のペン=ボールペン1本で描くことにしたのだった。


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三分の理


2013年(平成25年)4月23日

先日、アメリカのボストンマラソンの最中に爆破テロが起きた。

テレビ中継されていたものだから爆発の瞬間をはっきりとカメラがとらえていた。

数人の死者の中には幼い子供の姿も。

無差別テロ。

彼らの頭の中には、被害者の事を考えるスペースはない。

ただそれが正義と洗脳され、たとえそれで自分の命を落としても天国へ行き、幸せな来世があると信じ込まされているから、やっかいだ。

日本にもこの卑劣な事件は多い現代。

「死刑になるためにやった」なんてわけの判らない動機の、無差別な通り魔事件が毎月のように起きている。

そんなに死にたいのなら、他人を巻き込まずに、自分1人の命を己れで断てばいいじゃないか、

他人の命を奪う者は、自分の命で償うべきではないか──と思う俺なのだが......。

ちょっと偉そうに聞こえるなナ、やっぱり。

こんなところで罰を受けている俺が、テロを最低と罵り、命で償えと言っているのはおかしいかもね。

一般の人からしたら、同じ犯罪者だし。

国によっては薬物事犯は死刑のところもあるし、日本がそうでない事を良い事に、言いたい事言っているように聞こえるかもしれない。

テロの犯人からはこう言われるかもね。

「人間として最低の薬物事犯は、命をもって償うべきだ」と。

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