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俺の、最後の獄中絵日記 第83回

来庁調べ(2ヶ月ぶり3度目)

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〈前回までのあらすじ〉
2012年10月、覚醒剤の譲渡や使用などで懲役二年四月の刑をくらった後藤武二郎は、北海道の月形刑務所で服役中。関東で生まれ育った武二郎にとって、真冬の北海道は目新しいものばかりだった!


来庁調べ(2ヶ月ぶり3度目)


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2013年(平成25年)3月21日

おい!

まさかの来庁調べが、またまたまた来たよ。

警視庁日野署、小田原地検に引き続き、今回は神奈川県警加賀町警察署だ。

横浜中華街の真ん中にある警察署だが、横浜拘置から領置金の間違いできたのも入れたら4回目の来訪だ。

さすがに俺も疲れたよ。

作業中に迎えがやって来て、いつもの調べ室へ向かう。

この調べ室、今回の懲役では絶対に来るまいと誓ってから懲罰の取り調べで来たことはないのに、違う件でこれほど何回も連れて来られるなんて、何とついていないのか。

それが俺の運命なのか。

今回は、俺名義のレンタル倉庫の荷をリサイクル業者が処分している最中に、中から覚せい剤と大麻が出て来たとの事。

俺の名義だから真っ先に話を聞きに来たらしいが、実際に倉庫を使っていたのは俺でないことくらい100も承知で、ただ手続き上の関係で、ここまで来たとの事。

わざわざ遠いところを来てもらったのだから、「これ、俺のものだ」と言ってお土産にしてあげたい気持ちもなくはないけど、逆送※1喰って再び裁判、あげく増刑※2じゃシャレにならないもんネ。

ここはひとつ、本来の持ち主に追送※3でやってもらうしかない。

気を悪くしないでネ。


※1 逆送......刑務所にいる受刑者が再び検察に送られ、検事の取り調べを受けること
※2 増刑......刑期が増えること
※3 追送......追送検の略称。刑事被告人に新たな余罪が判明して、そちらも別事件として送検されてしまうこと